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44.謎の男 ページ44






「_____ッ、恵!」









ピュンッ




ドンッ









突然、大声で名前を叫ばれた。


"伏黒くん"という呼び方はどこへ行ったのか、
はたまた緊迫した状況下の為
咄嗟に呼び捨てで名前を呼んだのか。




伏黒が後ろを振り向こうとしたが
Aによってそれは防がれた。


目の前のAは両手を伸ばし、
自分を押し倒してきた。


その行動に驚いて、後ろを振り返るよりも
目の前のAへとまた視線を戻す。


押し倒してきたAのせいで、
伏黒は背中を床につけて後ろに倒れた。


その時、自分の上に乗るAは顔を歪めていた。




気付いた時には遅かった。


彼女が顔を歪めていた理由は、
額から流れる赤い血が原因であった。


ポタポタと、ゆっくり
伏黒の顔に涙のようにAの血が落ちた。









「ッ、だれ!?」









Aの叫んだ声がこの場の廊下に響いた。




伏黒と話していると突然視界に映ったとある呪霊。


その呪霊を見た瞬間、
ずっと気がかりだった妙な気配が
この呪霊のものだと分かった。


伏黒の背後にいる為、彼は遅れて気付いたよう


振り返ろうとした彼を見た瞬間、
同時にその呪霊が手を微かに動かすのが見えた


何かしようとしている呪霊を見て、
Aは伏黒を押し倒し、伏せさせる。


ピュンッと、何かが音を立てた。


それは、あの呪霊が光線のようなものを打ってきた音。


伏黒を庇った反射にAは
額に軽く呪霊の技が掠めた。









「ッ、おまえ…怪我」




「ごめん、その話は待って」









痛みと同時に皮膚が切れ、
血が流れるのと自分の頭がボーッとしかけた。


伏黒の言葉に対しても余裕が無さそうに
冷たく返す事になった。




そして痛みに抗うように、
頭よ動けと回るように、"誰かいるだろ"と
声を張り上げた。


この呪霊だけじゃない、別の気配がする_____









「_____私の気配に気付くとは、流石だね」









呪霊を睨んだままでいると、
どこからかそんな声が聞こえてきた。


呪霊がいる奥…薄い闇の中から、1人の男が現れた。


今度は呪霊と男に集中させながら睨むと
Aは伏黒の上から退き、立ち上がる。


伏黒も現れたその人物に目を向けながら立ち上がった。









「やぁ、初めまして。白の式神。
そして君は確か……禪院家の子だね」




「……俺は禪院家と関係ありません。
あんた、何なんですか」




「すまないね、私が用があるのは彼女なんだ」

45.白の式神→←43.笑顔



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作者名:結祈華 | 作成日時:2022年12月21日 15時

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