56.好きか嫌いか、そんなの ページ9
あれから彼は、目なんて合わせてくれない。
そう思ったら、胸が痛くなった。
千冬の気持ちも理解できる、
他人から見れば虐待している母親なんて親以下
それでも、自分にとっては母親なのだ。
「(何も、あそこまで怒んなくたって…)」
自分が悪いのか千冬が悪いのか、
もはやもう分からない。
コンコン
その時、部屋がノックされた。
外から聞こえた声は
マイキーの声だと確信して神崎は返事をする。
「やっほー♡体調はどう?」
いつものような笑みを浮かべて
マイキーは部屋に入った。
"傷痛む?"なんて
声をかけながら神崎の前に座るマイキー。
「…どうしたん、ですか?」
「んー?特に用はないよ」
「え?」
「何も話さなくていい…
だからさ、しばらくここにいさせて」
……そんなわけがない、何も用が無いなんて。
"何かずるいな"なんて思いながら
マイキーを見ていた視線を落とす神崎。
「…千冬から、聞いたんですよね」
「……まあ、何となく、ね…」
「千冬は怒って当然です
…私がもう、壊れてるんです」
チラリと横目で神崎を盗み見るマイキー…
神崎の目は色んな色が混じっていて
「(…やっぱり、その母親って奴から
もう少し早く離すべきだったよ…千冬)」
悲しい目で、神崎を見つめた。
「…Aちゃんは、お母さんが大好き?」
「…お母さんを、1人にさせたら_____」
「そうじゃなくて…好きか嫌いか、」
「…………好きですよ」
「…そっか」
『A、母さんを頼んだぞ』
そう言って、私にお母さんを押しつけて
家を出てった父親
『雄太は偉いね!!』
兄が生きていた頃、
全く自分を見てくれなかった母親…
それでも、何も無い私に
どんな形であれ、母は愛をくれた。
父親からも兄からも貰えなかった、
温かいものを…
例え歪んでいても、ずっと
側にいてくれたのは母だけ……
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結祈華(プロフ) - あすか。さん» ありがとうございます!!えっ、これからもついてきて頂けるなんて…優しすぎません!!?嬉しすぎます…!!改めまして、読んで下さりありがとうございました!! (2021年10月7日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - みーさん» ありがとうございます!!そうなんです。最初は更新ゆっくりだったのですが、そろそろ完結させたいなと思ったり…構想の方がパッと思い付いたので一気に更新してしまいました()こちらこそ、読んで頂きましてありがとうございました!!!!他のも頑張らせて頂きます! (2021年10月7日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
あすか。 - 完結おめでとうございます!!!これからも結祈華さんについていきます!! (2021年10月6日 21時) (レス) @page50 id: 6ad43bcb41 (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - 完結おめでとうございます…!私が見た時はあまり更新されていない?作品みたいだったので(多分)、更新されてしかも書くペースが速くてものすごく嬉しかったです(ToT)素敵な作品ありがとうございました!他のも楽しみに読ませて頂きます!!! (2021年10月6日 2時) (レス) @page50 id: 9cd12cdcb5 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - みーさん» わ、わ、どっちの作品も読んで頂けて嬉しい限りです!グダグダな部分多かったのですが、そう仰って頂けて私も泣きます()ゆっくりですが完結まで頑張らせて頂きますのでお付き合い、宜しくお願い致します! (2021年10月2日 23時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:結祈華 | 作成日時:2021年8月18日 23時