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49.間違った選択 ページ2

ポケットに手を突っ込み、
自分に向かって舌打ちをする。









「(ッ、バカは…オレだろ、バカ!!)」









神崎を家から自分の家に連れて来たのが
昨日のこと。

今は夕方で、どれだけ神崎が疲れてたのか
ずっと眠っていたことから理解した。


神崎も千冬も当然 その日、学校は休んで
千冬はずっと神崎を心配して
側についていた。




団地を出て、千冬は携帯で花垣へ連絡する。


そのまま彼は、花垣の家へ向かった。









 



















 









「タケミっちーーーッ」




「うぉっ、ち、千冬?」









花垣が家の扉を開けてみれば
急に迫って来た千冬。


苦しそうで泣きそうで、
そんな千冬を見るのは初めてで
何があったのか、花垣は驚いた。


とりあえず、家の前で騒がれるとまずいので
千冬を部屋に入れた。


自室へ千冬を案内すると、
いつも回転椅子に座る彼は今日は床に座った。


やっぱり何かが変で、
花垣も千冬の目線と合わせるように
自分も床に座った。









「……何が、あったんだ?」




「…オレ、殴っちまった……Aを」




「は!?……何やってんの、千冬!?」









誰だって、それだけを聞けば
花垣のような反応になる。


男が女の子に手をあげるなんて、
絶対にダメだ。




千冬はこれまでのことを花垣に話した。


昨日、神崎が学校に来なくて
家に押しかけたこと。


母親を振り切って、部屋に入ってみると
ガムテープで拘束されて
傷だらけの神崎がいたこと。


虐待する母親から離すべく、
家から連れ出して、自分の家に運んだこと。


目が覚めた神崎は
"家に帰りたい"なんて口にしたこと…









「バカだって言って、殴っちまった…
タケミっち、オレ…どうしたらいい?

あいつ、スゲェ怒ってたし…
オレ、完全に嫌われちまった……」




「千冬……」




「オレ、間違ってたか?

あいつのことを思うなら、
傷だらけのあいつを見捨てた方が
良かったのか?」









下を向いて悩む千冬を
花垣はただ黙って見ていた。









「…_____大事なのは結果じゃねぇ!」




「!」




「そうなんだろ?千冬」









以前、タイムリープを話してくれた花垣に
そう言った千冬。


今度はその言葉を花垣から言われて
千冬は驚いて顔を上げれば、
ニッと笑う花垣がいた。

50.嫌われる勇気→←48.帰らないといけないと



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結祈華(プロフ) - あすか。さん» ありがとうございます!!えっ、これからもついてきて頂けるなんて…優しすぎません!!?嬉しすぎます…!!改めまして、読んで下さりありがとうございました!! (2021年10月7日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - みーさん» ありがとうございます!!そうなんです。最初は更新ゆっくりだったのですが、そろそろ完結させたいなと思ったり…構想の方がパッと思い付いたので一気に更新してしまいました()こちらこそ、読んで頂きましてありがとうございました!!!!他のも頑張らせて頂きます! (2021年10月7日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
あすか。 - 完結おめでとうございます!!!これからも結祈華さんについていきます!! (2021年10月6日 21時) (レス) @page50 id: 6ad43bcb41 (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - 完結おめでとうございます…!私が見た時はあまり更新されていない?作品みたいだったので(多分)、更新されてしかも書くペースが速くてものすごく嬉しかったです(ToT)素敵な作品ありがとうございました!他のも楽しみに読ませて頂きます!!! (2021年10月6日 2時) (レス) @page50 id: 9cd12cdcb5 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - みーさん» わ、わ、どっちの作品も読んで頂けて嬉しい限りです!グダグダな部分多かったのですが、そう仰って頂けて私も泣きます()ゆっくりですが完結まで頑張らせて頂きますのでお付き合い、宜しくお願い致します! (2021年10月2日 23時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:結祈華 | 作成日時:2021年8月18日 23時

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