21.作業中の君 ページ21
三ツ谷がこの時間なら皆帰るからと、
時間指定付きで、家庭科室に誘った。
呼んだ本人はAと話しながらも
ミシンで何か作業をしていた。
隣に座れと指示を出されるので
Aは仕方なく、三ツ谷の隣の椅子に座った
「…何、つくってんの？」
「おー、特攻服だ!!」
自信満々に三ツ谷は言い放つと
大きな黒い布をAへ向けた。
特攻服の一部なのだと手に取ると
やはり大きく感じた。
それと同時に、やはり彼は
不良のグループなのだと改めて気づかされる。
「三ツ谷の特攻服？」
「いや、タケミっちの」
「たけみっち？」
「東卍の新メンバー…俺の隊にいんだよ」
"ふーん"と興味なさそうに返すA
だが視線は、三ツ谷の手元に向いていた。
「……弐番隊隊長様が、特攻服を仕立てるの？」
「何かその言い方トゲあるからやめろ…」
「本当のことじゃん」
「…俺が特攻服仕立てるのは
初期メンバー以来だな…」
初期メンバー…
三ツ谷はそのうちの1人だと、彼から聞いた。
東卍を結成した時の、創立メンバー…
今や東卍は大きなチームであり、
人もたくさん…
なぜ、今回は三ツ谷が仕立てているのか。
「…タケミっちにはさ、感謝してんだよ
だから、絶ッ対ェ 俺が仕立てたいんだ」
「……頑張れ」
「！」
「じゃあ私、帰るね。邪魔だろうし」
「いや、何でだよ。
俺が呼んだんだ。ここにいろ」
絶対邪魔になるはずなのに、
三ツ谷に引き止められる。
邪魔だというAだが、
三ツ谷はそうは思っていなかった。
「…あー、でもまあ…
水瀬がつまんねぇんだったら…」
「…それ、引き止めた後に言うな
帰りにくいわ」
「ははっ、そうか」
立ち上がったAが再び椅子に座る。
A自身、別に退屈とは思わなかった。
三ツ谷が作業している姿は
何か引き寄せられるものがあって、
Aは隣で三ツ谷の作業を見守った。
「…あ、ここは手縫いの方が良いか…
水瀬、ちょっと待っててくれ」
三ツ谷は椅子から立ち上がると
裏の準備室の方へ入っていった。
三ツ谷がいなくなり、その場には
つくりかけの特攻服が置いてある。
そんな特攻服を、机に伏せながら
Aは触っていた。
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結祈華(プロフ) - しろつめさん» 素敵なコメントありがとうございます！三ツ谷くんキャラ崩壊しておりますがすきだなんて言って頂ける事、とても嬉しいです！完結間近ですのでお付き合い頂けましたら嬉しいです!!ありがとうございます！ (2021年8月16日 0時) (
レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
しろつめ - ｫｫｫ………尊い……。三ツ谷くんかっけえ………すき……。応援してます、もうすぐ完結なのかな？とりあえず応援してます！頑張って！ (2021年8月15日 16時) (レス) id: a47367aeb2 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - 紅葉（クレハ）さん» か、神作品だなんてそんな恐れ多い言葉…ありがとうございます…!!紅葉様の疲れを吹き飛ばしている作品になっているのならば嬉しい限りです！こちらこそありがとうございます。これからも宜しくお願い致します。 (2021年8月14日 23時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉（クレハ）(プロフ) - これぞ私が見たかった神作品です。作者さんありがとうございます。日々の疲れが吹き飛びました。 (2021年8月14日 23時) (レス) id: 4d05e686e2 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - 死にたい人なんですさん» コメントありがとうございます!!最強三ツ谷くんっすよね!!?(( (2021年8月14日 18時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結祈華
| 作成日時：2021年7月31日 0時
