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rumor,30 ページ34











「ご馳走様…ありがとね、たい焼き」









たい焼きを食べ終えて、
そろそろ帰るかと歩き出した私と佐野クン。


お礼を言えば気にすんなって
笑って返してくれる彼。


…こういう時の笑い方は怖くないのに
時々怖くなるのは何だろ。


佐野クンはやっぱり、
何を考えているのかよく分からない。









「なぁ、またオレと
こうやってたい焼きとか、
一緒に食べてくれるか?」









佐野クンは足を止めて私を見つめる。


真っ直ぐなその目を見て、
私も真っ直ぐに言葉を返してみようと思った。









「……正直ね、私 佐野クン、迷惑だった」




「は?」




「だって、私の話全然聞いてくれないし
よく分かんないで振られて、
付き纏われて……迷惑極まりない!!」




「…なぁ、これ、オレ怒っていい_____」




「……でもさ、好きなモノが一緒で
一緒にソレを食べるって事、嬉しかったよ」









驚いて間抜けっぽい顔をする佐野クンに
不意をつくように私が笑ってみせた。


仕返しだ、と意味を込めて。









「明那はさ、
いつも私に付き合ってくれてるけど
甘いものとか大好きってわけじゃないの。

やっぱりこういうのは
お互いが好き通しじゃないと!!

だから、キミがたい焼き好きだって言って
一緒に食べて……嬉しかったんだよ」









男なんて何考えてるか分かんないし、
どんな態度で話したら良いか分からなかった。


佐野クンだって、何考えてるか分かんない…

でも、少なからず 学校の時よりも今は
佐野クンに対するぎこちなさが
ほんの少しだけ無かった。


男なのに、キミは不思議だね。









「また食べに行こっか、"佐野"!!」




「!……"クン"はもう付けねぇの?」




「うーん……だって、
一緒にたい焼き食べた仲なのに
今更他人行儀でもなって思った

だから今度から佐野って呼ぶね」




「マイキーって呼んで♡」




「それは無理」









笑顔で無理だと言えば、
"チェッ"なんてむくれている佐野。


表情がコロコロ変わるのは
見ててこっちまで面白い。


子供っぽいのはキミじゃないか、なんて思う。









「なら、"A"は
今日からオレのダチだな♡」




「ダチ?…不良言葉?何かカッコいいね」




「だろ?」

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ゴリラの娘です - え、めっちゃ好きです! (2021年10月14日 23時) (レス) @page50 id: dfc5bee49e (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラの娘です - 唯ちゃん、、、、ドンマイ、、、←おい (2021年10月14日 23時) (レス) @page50 id: dfc5bee49e (このIDを非表示/違反報告)
もんぶらん - 唯ちゃんが可愛すぎる…可哀想に思えてしまう (2021年8月25日 20時) (レス) id: bc8417bdd6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し14774号(プロフ) - 唯さんがほんといい子すぎて、、、佐野と幸せになってほしいなぁ、、、 (2021年8月25日 19時) (レス) id: f66a78d23d (このIDを非表示/違反報告)
初心 - 明那男説…() (2021年8月24日 23時) (レス) id: 59a2c15811 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:結祈華 | 作成日時:2021年8月13日 16時

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