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80.殺すこと ページ28

〜no side 〜









______何で、どうして…

私は今 この瞬間、"人"と戦っているの……?









 









透桜煙「A、違う。

もうこいつらは人じゃない。

"殺さないといけない奴"なんだよ」




貴方「そんな"人間"いるわけがない!!」




透桜煙「A!!」









自分を襲ってくる子供の呪霊3体を

Aはひたすらに避け続けた。









「あ…そぼ」




貴方「ッ」









その声を聞くたびに辛くなる。




苦しくなる。




こんなの、戦えない______









 









虎杖「______A!!」




貴方「!悠仁!!」









自分を追ってきてくれたのであろう虎杖が

一体の呪霊に押し倒された。




次に、Aも同じように呪霊によって

地面に倒される。









貴方「ッ はな、し______」




「お……がい」




貴方「!」




「ころして______」









目の前の呪霊は、確かに言った。









貴方「ッ ごめ、んね……______"桜吹雪"」




虎杖「______"逕庭拳"」









2人は同時に 目の前にいる呪霊を祓い

残りの一体も、Aの花弁によって祓われた。









貴方「ッ、ごめんね、皆……」




虎杖「………A、違ぇよ…

お前のせいじゃない」




貴方「でも…それでも私、

"殺す"選択肢は選びたくなかった…」




虎杖「…………俺も、同じだよ。

だから Aだけが自分を責めていいわけない」




貴方「……」




虎杖「それにさっき Aさ、

最後、順平が笑ったように見えたんだろ?」




貴方「…………気のせいかもしれないよ______」




虎杖「少なくともさ、嬉しかったんだと思う。

真人(あいつ)に殺されるよりも、ずっと」




貴方「……」




虎杖「お前に救われた人も いるんだぜ」




透桜煙「A。

人を望んで殺さない限り、

貴方は"人殺し"じゃないわ」




貴方「!」









2人の言葉に思わず涙が溢れそうになるA。




だけど、涙を溢さないように

ゴクリと息を飲んだ。









貴方「…ごめん。ありがとう 悠仁 透桜煙」




虎杖「応!!早く ナナミンのところに行こうぜ」

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作者名:結祈華 | 作成日時:2021年1月6日 0時

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