【炎炎ノ消防隊】青い瞳が映す世界。１１

217. 1人の女性の犠牲の上に ページ25

〜no side 〜




能登、オグンとパーンの順に

第8の"マッチボックス"で送って行った。




リヒトが運転する中、助手席に座る森羅は

町の景色を見ていた。




第8特殊消防教会に着き、

マッチボックスから降りる皆。









ピンポンパンポーン




「本日の"天照"の稼働率は正常です」









森羅「……」









その時、放送の声が聞こえた。









森羅「(この国の発展も"天照"があるおかげだ。

でも その"天照"と"アドラバースト"すら

伝導者が人類に与えたものなのだとしたら…)」




貴方「伝導者がこの国を発展させたとしたら

どうして 今になって破壊しようとしてるのかな」









森羅の考えていることと同じことを

Aも考えているようで、疑問を口にした。









リヒト「やはり 聖陽教が

何かを隠していると思えてしかたないね


戻って桜備大隊長に報告しよう」









・









教会内を歩き、途中でリヒトと別れた。




リヒトは 部屋に戻って すぐに調べ事…

石板の数字と円周率を 照らし合わせるとのこと。




森羅たちはつなぎに着替え、大隊長室に向かった









桜備「"中華半島上陸作戦"、ご苦労だった」









桜備、火縄、茉希、アイリス、

ヴァルカンが部屋で出迎えた。









桜備「A、おかえり」




貴方「た、ただいまです」









桜備はニコッと笑い、Aの頭を強く撫でる。




そんな桜備に少し戸惑いつつ、Aは苦笑した









茉希「A、少しそのままにしてあげて」




火縄「桜備大隊長、毎日心配してたんだ。

特にAのことをな…」









火縄は "はぁ"と大きくため息を吐き、

"親心…"とブツブツ呟いていた。




そんな桜備を見て、Aは嬉しくなり

自然と笑顔になっていた。









アーサー「……」




森羅「…オイ その顔やめろ。

大隊長に嫉妬してどうする…」




アーサー「…うー…」




森羅「大隊長は親みたいなもんだろ？」




アーサー「……………………………許す」




森羅「…許してねェな」




火縄「……大隊長」




桜備「…………」




火縄「桜備大隊長、そろそろ…」




桜備「…わかってる」









しばらくAの頭を撫でた桜備は手を離し

オホンと咳をすると、森羅たちに視線を移す。

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