【炎炎ノ消防隊】青い瞳が映す世界。9 (ページ42)

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貴方「…じゃ、じゃあ離れて_____」

アーサー「それは嫌だ」

貴方「で、も…抱きしめてると

アーサーの方向けない……」

アーサーの腕の力が強くて

とても身動きをとることは出来ない。

アーサーは仕方なく

Aを抱きしめる腕の力を弱めた。

Aは布団から顔を出すと

ゆっくりと体をクルッと

アーサーの方へ向け、顔をあげる。

顔を上げてみると、

そこには優しい顔をしたアーサーがいた。

アーサー「やっとこっちを向いたな」

貴方「！」

アーサーは再び Aをギュッと抱きしめた。

Aは顔をアーサーに向けていた時に

抱きしめられたことにより

もう、顔を下に向くことはできない。

アーサーから顔を逸らすことができない____。

アーサー「……怖いのか？」

その言葉に思わず目を見開くA。

アーサーはAの震えた目を見てそう言ったのだ。

視線を逸らそうとするAを

"逸らすな"と言う顔で真っ直ぐ見るアーサー。

アーサー「…もしかして、

さっきのことを気にしているのか？」

貴方「…」

アーサー「…そうか」

ビクッとしたAの頭をアーサーは片手で撫でた。

アーサー「俺は騎士王だぞ？

そんなのは全然気にしてない。

それよりも、Aが

俺と顔を合わさない方が嫌だな」

貴方「……」