【炎炎ノ消防隊】青い瞳が映す世界。9 (ページ39)

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179.その言葉、守れよページ39

～no side ～

第4特殊消防所

その医務室のベッドで森羅は目を覚ました。

森羅「(…俺は眠っていたのか…？)」

あの後、Aと同様に

森羅も意識を失ってしまっていた。

そのため、パーンやアサコが

2人を医務室に運んでベッドに寝かせたのだった

森羅はあたりを見渡すが、

閉められているカーテンによって

周りの様子がわからなかった。

アサコ「瞳孔異常なし…意識は正常」

そんな時、カーテンの奥からアサコの声が聞こえた。

アサコは 119に入っていた

3人の第4の隊員の診療をしていたのだ。

アサコ「外傷もなし…問題はないみたいですね」

火鱗「俺たちどうかしちゃったんですか？

まるで記憶が…」

119に入っていた火鱗を含めての3人は

何があったのかわからないようだった。

パーン「やはり

何者かに操られていたようだな…」

座る火鱗たちに対し

パーンは腕を組んで考えるように話す。

オグン「シンラやAと同じ奴か？」

アーサー「いや Aと森羅は違う。

こいつらは地下で会った電気女の仕業だろう」

森羅は彼らの会話を耳にしながら

体を起こしてベッドから立ち上がり

カーテンをカサッと開けた。

アサコ「！日下部さん!?」

オグン「シンラ!!大丈夫なのか!?」

森羅「あぁ……」

森羅は辺りを見渡すと、

ふと隣の閉められたカーテンが目に入った。

アーサー「Aはまだ目覚めてない」

その言葉に、アーサーを見る森羅。

隣のベッドでは Aが眠っているのだ。

アサコ「脈拍や呼吸も安定しているので

もうすぐ起きてくれると思いますよ」

そう言うアサコだが、

アーサーの真剣な目に森羅は目を離せなかった。

アーサー「…"アドラリンク"って何なんだ」

森羅「…俺もよくわからねェよ」

アーサー「俺なんて

お前よりももっとわからねェよ」

森羅「！」

次にアーサーの視線が

Aが眠っているカーテンに移る。

アーサー「だから、Aの辛さを

全部わかってやることができない」

貴方『人なんて、どうせすぐに裏切る。

信じられる人間なんかいねェんだよ』

例えとり憑かれている時の言葉でも

あれは Aの心の奥底にまだある

本心ではないのか。