【炎炎ノ消防隊】青い瞳が映す世界。9 (ページ35)

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178.燃やす_____ ページ35

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森羅はバッと起き上がると、

少し遠くにいるAを目に映す。

アーサー「いつもの悪魔に戻ったか_____」

近くにアーサーがいたが、森羅は咄嗟に叫んだ。

森羅「A！逃げろ!!」

アーサー「！」

貴方「え？」

逃げろ、なんて言われてもどこに逃げるべきか、

そもそも逃げられないのが確かだ。

貴方「どうしたの_____」

ジジー

「さっきの能力、私との"アドラリンク"の中に

送りこむなんて面白いな」

貴方「！」

Aは"アドラリンク"を金髪の女性と起こしていた

Aのすぐ背後に、女がくっついている。

離れようにも、離れることはできなかった。

「今度はお前と遊んでやるよ」

貴方「…森羅の次は、今度は

私にとり憑いて暴れようって言うの…」

「ふふお前の言う通りだ」

貴方「でも私は_____」

「とり憑かれないって言うのか？

それはどうだかな

_____お前の心を覗くなんて簡単なんだよ」

耳元で囁かれる言葉に Aは全身に震えが走る

「自分が救われたなんて、思ってないだろうな」

貴方「……なに、言って……わた、しは…」

「どうせ人なんて皆同じ。誰も信じられない。

そう思ったのはお前自身だろ」

女のとてつもない憎悪と共に

前までの自分の苦しみが浮かび上がる。

「あの頃の人に対する恨みを

忘れたわけじゃないだろ？」

貴方「やめ、て……」

「だったらその恨み、全部鬱憤させようぜ？

全部燃やせ_____…」

貴方「や、だ……私は_____」

「あのアーサーという男…

あいつだって、いつかお前の手を離すぞ」

心臓がドクンと大きくなって、

全身が冷たくなるのを感じた。

「人から裏切られるのが辛いなら

その前に、自分から壊せばいい_____」

貴方「こわ、す……」

森羅「A!!」

様子がおかしいAを

皆が不安げな表情で見ていた。

Aの綺麗な水色の瞳に光が消える。

アーサー「A…!!」

「燃やせ_____」

貴方「燃やす_____」

アーサー「A！」

Aの手から黒い炎がボッと溢れ始めた。