173. ちょっと目を離した隙に 何やってる ページ22
〜no side 〜
アーグ「消防署で火事を起こす訳にはいかん」
森羅は地面にズザザザと滑り込む。
アーグ「一式消防斧！」
パーン「ピー!!」
アーグが両手を上に上げると、
パーンは建物の上から消防斧を投げた。
パシッと手に取ったアーグ。
森羅は四つん這いになって アーグを睨んでいた。
アーグ「まるで人の皮をかぶった獣だな…」
パーンとアサコは 外に出るために走りだし
Aは火楽を使って窓から外へ出た。
アーグの後ろに立ち、森羅を見る。
一方、森羅は"アドラリンク"の中で
金髪の女性に張り付かれていた。
「もう遠慮することないよ
殺しちゃおう 邪魔な奴はさ…」
森羅「(なんでここまでの憎悪を…こいつはなんだ!
飲み込まれる…)」
現実の森羅は 完全に飲み込まれていた。
四つん這いでアーグに向かって走り
炎を出す足をアーグに振るった。
アーグ「ぎゃああああああー!!」
炎に覆われるアーグは叫び声を上げた。
アーグ「うほぉおお〜熱いぃぃ〜!!
ア…ア…アドラ…アドラァァーァー!!」
パーン「何やってるんですか！
大隊長なら避けられたでしょう!?」
走ってきたパーンはそのまま笛を吹き
アーグ「なるほど なるほど…いいね…確かに…
だが あまり浴びていると
いくら命があっても足りん…」
次に森羅はAに向けて
"虎ひしぎ"の指の形をした。
貴方「！シン、ラ………」
Aは目を見開き 小さな声で名前を呼んだ。
だが、その声は森羅に届くことなく
Aの目の前には 狂気の顔を向け
足を振りかざす森羅がいた。
ドドッ
貴方「っ!?」
森羅の炎により、Aはズザザっと
地面を擦りながら壁に背を打ち付けた。
アーグ「赤翼くん!?」
パーン「ピッ」
Aの怪我も同様に
回復させるパーン。
パーン「大丈夫か!?」
貴方「はい…なん、とか…
パーン中隊長のおかげです」
だが、痛みが全く消えないわけではなかった。
アーグ「赤翼くんずるいの〜ほしいなァ！」
貴方「…え」
アサコ「お…おじいちゃん…？」
パーク「しっかりしてください！
本当に死にますよ！」
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作者名：ゆいにゃー
| 作成日時：2020年10月15日 0時
