【炎炎ノ消防隊】青い瞳が映す世界。3 (ページ35)

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Aとアーサーは静かな夜空の下

2人で少し歩いていた。

貴方「…今日は、恥ずかしい所見せちゃったね」

アーサー「！」

貴方「自分でも、震えが止まらなくって…」

Aは下を向きながら自分を嘲笑うように

手を握りながら言う。

そんなAの姿を見て

アーサーは黙ってAの手をつかんだ。

アーサー「…俺も、騎士王なのに

あの大隊長にまるで歯が立たなかった…」

貴方「…じゃあ、同じ…だね」

Aはアーサーの手の温もりに安心を覚える。

貴方「…前に話したでしょう。

私は特殊消防隊…皇王に預けられていたって…

そこで私は毎日下を向いて過ごしてきた。

人の顔も見るのが怖くてね…

だから、大隊長の顔はなんとなくしか知らない。

知らないから私を知っている人の

区別がつかなかった。

でもあの人は名前を呼んで私を知っていた…

そう思ったら、怖くなって……」

アーサー「………俺がいるだろう」

アーサーは軽くAを引き寄せ

Aはアーサーとの顔の近さに目を見開く。

アーサー「姫を守る騎士がここにいる。

Aは俺の隣にいてくれるだけでいい」

Aの顔は真っ赤になり、

アーサーから離れようと体を押す。

が、アーサーは力を入れるだけだった。

アーサー「恥ずかしがっているのか？

ふッ可愛いな」

貴方「ア、アーサー…っ」

アーサー「…悪いが、もう少し

Aの顔を見ていたい」

Aはなぜか、嫌ではないと思っていた。

アーサーの側は、安心する…

不安がどこかへ消えるように____。