30.悪魔なんかじゃない ページ30
〜no side 〜
『逃げて_____』
『気持ち悪い。悪魔の子よ』
貴方「ああああああっ、っ、はぁ、はぁ…っ」
その夜、Aは いつものように目覚めてしまい
吐き気に襲われた。
水でも飲もうと
ユラユラと部屋から出て、食堂に向かう。
貴方「ゲホッ、ゲホッ」
バタン
たまたまその時、アーサーが廊下を歩いていた。
物音が聞こえ、食堂へ飛び込む。
アーサー「!?A!!」
アーサーの見た光景。
それはAが倒れていたところだった。
名前を呼び、Aの体を起こそうと
アーサーは体に触れる。
そのとき、Aはアーサーを振り払い
体を縮こまらせて少し離れようと震える。
貴方「…」
アーサー「…A?」
Aの目にはアーサーは映っていなく
とても震えていた。
アーサー「…」
Aのその姿を見ると
アーサーはゆっくりと近づいた。
貴方「ごめ、なさい…でも違う…
私、私は…」
アーサーが近づくと、Aは
誰かに懺悔をするように震えた声を出す。
貴方「私は、悪魔じゃない…」
アーサーの目が揺らぐ。
アーサー「…あぁ。Aは悪魔なんかじゃない」
アーサーは優しく言うと
震えるAを抱きしめた。
アーサーに抱きしめられ、ピクリと動くA。
だがアーサーは離さず 力強く優しく抱きしめる。
その抱擁にAは涙が溢れ出てくる。
アーサーの前で泣くのはこれで2回目。
アーサーはますます
Aを守ってあげたいと心に誓った。
アーサー「(…どうして俺は
Aをこんなに……何なんだ…)」
142人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆいにゃー | 作成日時:2020年9月12日 2時