【炎炎ノ消防隊】青い瞳が映す世界。 (ページ35)

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16. 武器を公に見せるなページ35

～no side ～

ウォォォォン

ウォォォォン

茉希「"焔ビト"が出現しました！

入谷地区での発生です！」

桜備「総員マッチボックスに乗れ！」

サイレンが鳴り、森羅たちは教会内を走り

マッチボックスへと乗り込んだ。

走るマッチボックスの中、桜備は装備を見に纏う

桜備「今回は一戸建てでの火災だ

狭い場所での鎮魂が考えられる

Aとシンラの能力には

制限がかかるかもしれん。

整備された七式を持っていけ」

桜備に言われ、七式を森羅はじっと見て

Aはすぐに防火コートの内側にしまう。

桜備「武器は防火コートの中に隠しておけよ！

公には絶対見せるな！」

Aは何かをわかっていたようだが、

森羅やアーサーにはその理由がわからなかった。

アーサー「……」

アーサーは武器である

エクスカリバーをじっと見つめた。

・

桜備「静かな現場だな…」

"焔ビト"のいる一戸建ての家を見上げる第8。

茉希「アーサー？ヘルメットは？」

アーサー「必要ない…」

アーサーはヘルメットの代わりに

中に来ているパーカーのフードを被っていた。

火縄「"発火能力"には

イメージも重要らしいからな

ヘルメットはアーサーの騎士のイメージと

そぐわないんだろう」

森羅「ただのワガママだろ！」

桜備は現状を聞こうと、一般消防官の前に立つ。

「青線！"焔ビト"は1人！

リビングの椅子に座っているようだ」

桜備「わかりました」

話を聞いた桜備は皆の方に振り返りながら

何か嫌な予感を感じていた。

桜備「最近現場で

おかしな事故が多発していると聞く！

油断するなよ！」

「「了解!!」」

現場に入ろうとした時、

「お父さんも…お母さんも…なんで…

今度は私も…」

遺族である女子高生の女の子が涙を流し

地面に座り込んでいた姿が目に入る。

火縄「2年前にも

あの子の母親が"焔ビト"化したようで…」

桜備「今回は父親がか…辛いな…」