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9.なんでそんなに苦しい顔してるんだよ ページ18

〜no side 〜









皆が帰ってきて眠る中

Aはひとり 屋上にいた。









寝たくなかったのだ。









今寝てしまえば 現場のことと言い

必ず昔のことを思い出す。









それだけは嫌だった。









貴方「…」









自分の手のひらから 小さな炎の鳥を出すと

クスリと笑っていた。









貴方「…どうすればいいのかな。

秋樽さんはこのまま私を現場に出す…


私は毎回、思い出さなきゃいけないの?

夢でいつも見てるものを…」









Aが悲しい顔をすると

炎の鳥はAに寄り添う。









貴方「ふふ、慰めてくれるの?ありがとう」









Aにすり寄る鳥…









すると鳥は急に扉の方に飛んでいく。









何かを威嚇するように。









貴方「…?どうしたの?」









「あっつ、いった」









鳥は何かを襲っているようだった。









聞こえてくる声にAは扉の方を睨んだ。









貴方「(またか…)」









Aは立ち上がる。









貴方「もう隠れてないで出てきたらどうですか」









冷たい声をかけるとその本人が姿を現した。









森羅日下部だ。









森羅「えっと…覗くつもりは…」









貴方「…」









Aは無言で森羅を見る。









炎の鳥はちょんっと Aの肩に乗った。









貴方「…寝ないんですか?

寝られる時に寝ておかないとダメですよ」









怒るわけでもなくAはそう答えた。









森羅「それなら、Aさんもそうじゃ…」









貴方「…私は、いいんです。


それに そんなに気を使わないで下さい。

仮にも同期ってことになるでしょう?

私を上にみたりとかもしなくていいです…」









Aはそう言うと再び口を閉ざした。









森羅「…じゃあ そうする。Aも気を使うな」









貴方「(…気なんて使ってないけど…)」









はぁ、とため息を吐くA。









森羅「…」









貴方「…」









しばらくの無言を貫くと

Aは座り、更に森羅も隣に座ってきた。









貴方「え?………寝ない、の?」









どうしてまだここにいるのか、と

剥き出しな気持ちでAは顔に出した。

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クリーム(プロフ) - とてもサクサクと読みやすく面白かったです。これからも頑張って下さい! (2020年9月25日 13時) (レス) id: 58b85f6ce7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆいにゃー | 作成日時:2020年9月8日 15時

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