【炎炎ノ消防隊】青い瞳が映す世界。 (ページ13)

今日:13 hit、昨日:16 hit、合計:216,702 hit

8.ヒーローにならなきゃいけないページ13

～no side ～

現場についた彼ら。

桜備「消防隊の放水作業が始まっちまったか。

水蒸気で視界が悪くなるな…」

桜備は建物を見ながら呟いた。

桜備「第8特殊消防隊到着しました」

作業する消防隊に近づいて現場を確認する。

「来たか青線。

今回の"焔ビト"…かなり攻撃的のようでな。

飛び火しないように作業はしているが

"焔ビト"の鎮火ができねばどうにも…」

森羅「青線？」

茉希「私たちの防火服のラインの色で

そう呼ばれているのよ」

「つ、妻を…妻を眠らせてやってください」

横ではアイリスに "焔ビト"の夫が訴えており

アイリスは手を合わせて頭を下げた。

森羅「("焔ビト"は炎に巻かれた迷い人…

大いなる太陽神の名の下慈悲を…)」

桜備「第8特殊消防隊突入するぞ!!

上方は熱くなってるかもしれん!!

姿勢は低くしろよ！」

「「はッ!!」」

桜備の声に全員が動き出す。

森羅「("焔ビト"の鎮魂…

人間だった存在を殺す_____…)」

「サエコ…」

夫は小さく呟いていた。

森羅「(あのおじさんの奥さんだった人を殺す…)」

特殊消防隊は動き出し建物の扉を少し開けて覗く。

桜備「生存者視認できるか!?」

武久「確認できません」

森羅「(できるのか…俺に… そのために俺は……)」

特殊消防隊は建物の中へと足を踏み入れた。