モノクロの世界に光を。９【ナカノヒトゲノム】 (ページ27)

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鬼ヶ崎「いやァ…お前さん、

鈍いのか聡いのかわかんねェな」

忍霧「なんだと…？」

鬼ヶ崎「ウンウン。肝に銘じておくぜ」

忍霧「俺は真面目に…！」

ザクロは言葉を止めて驚いた。

目の前のカイコクの顔は、

とても優しい…何かを吹っ切れたような

顔つきをしていたから。

鬼ヶ崎「ありがとさん」

忍霧「……いや、お礼なら

一ノ瀬にも言ってやってくれ」

カイコクは驚く。

なぜここでAの名前が出るのか…

忍霧「ラフレシアのステージの前から

貴様を気にかけていた」

貴方「……忍霧さん」

忍霧「一ノ瀬…？」

貴方「……カイさんのこと、

見ててあげてください」

忍霧「……」

貴方「……カイさん、ユズさんが

いなくなったのは自分のせいなんて

思っているのかわかりませんけど、

カイさんらしくない気がします……」

鬼ヶ崎「！……そんなことを、ね…

(ほんと、よく見てんなァ……)」

カイコクはそう呟き、内心そう思っていた。