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〜no side 〜
ゲノムタワーにて、パカはエレベーターに乗り
CLOSEボタンを押そうとした。
入出「待ってください！乗りまーす」
その時、アカツキが現れた。
パカ「これは入出様。何階に行かれますか？」
入出「じゃあ30階でお願いします」
パカはボタンを押すと、エレベーターを閉めた。
エレベーターはアカツキとパカを乗せ
どんどん上に上がっていく。
エレベーターの窓から見える景色を見ながら
アカツキは口を開いた。
入出「パカさんとユズ先輩って
お知り合いだったんですね」
パカ「……鬼ヶ崎様でしょうか」
入出「はい。ところで不思議に思ったんですけど」
アカツキは窓からパカの方に体を向けた。
パカはエレベーターの扉を見ており
アカツキに背を向けていた。
入出「過去の実況者さんたちは
どうやってこの島を出たんでしょう。
そもそもここを出られたんですか？」
パカ「……？おっしゃる意味がよく…」
パカは視線を背後のアカツキに向ける。
が、アカツキはパカのすぐ傍まで来ていて
エレベーターの非常停止ボタンに手をかけた。
ビィィイイイ
ゴトン
ゴトン
エレベーターは激しい音を鳴らし動きが止まった
パカ「…入出様…？」
入出「この島は無人島で、周りは海ですよね」
アカツキは笑みを浮かべながらパカを見る。
けど、どこかいつもの笑みとは雰囲気が違った。
入出「誰かが迎えにきたんでしょうか。
それとも脱出用のヘリでもあるとか」
パカ「…そのようなものは」
入出「でも過去に脱落者がいたなら
おかしいんです」
アカツキの笑みがスッと消えた。
入出「俺たち、この島で
一度も死体の痕跡を見ていません」
パカとアカツキは互いを見る。
パカ「…初日に白骨化の映像をお見せしたはず」
入出「あれはフェイクです。
人間はあんなふうには傷みません。
早送りでわかりにくくしてましたが
白骨化までの時間があまりにも短すぎました」
アカツキが話しているのは
ここに来てはじめに教室集められた時に
みんなで見せられた映像のことだ。
ひとり、白の部屋にいる人が
徐々に白骨化していった、あの……
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作者名：ゆいにゃー
| 作成日時：2020年5月6日 0時
