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〜no side 〜
逢河(子)「……」
マキノは眠りながら、右手をピク…と動かした。
そして夢を見ていた……昔の。
マキノは耳を塞ぎ、部屋の端に座っていた。
聞こえてくるのは母と父の喧嘩声。
そんな時、耳から手を外し
部屋のカーテンをめくった。
するとそこには、
ツインテールで学生服の女の子がいた。
彼女の名前は"スミレ"。
スミレは口元に指を立て、しーっとすると
こっちにおいで、と手招きした。
スミレの家に行くと、
テーブルにはロールキャベツが用意されていた。
マキノはフォークを取り、
ロールキャベツを食べていた。
そしてスミレはマキノの頬についていた
食べ残しを手でとって笑っていた。
場面は変わり、マキノは大きくなっていた。
耳にイヤホンをし、暗闇の中ギャルゲーをする。
『大好きだよ』
ゲームの中の文を、マキノは見つめていた。
そして傍には結婚式の招待状があった。
逢河マキノ様……
そこにあった新婦の名は、"スミレ"。
・
「……さん」
夢の中、かすかに誰かが名前を呼ぶ声が聞こえる
入出「マキノさん！」
その声に、マキノはゆっくりと目を開けた。
入出「あ…よかった…」
アカツキとアンヤは
目覚めたマキノの顔を覗き込む。
入出「ずっとうなされてました。
大丈夫ですか…？」
逢河(子)「……」
マキノは体を起こすと、アカツキの顔をじっと見た
入出「…」
逆にアカツキもマキノの顔を見返す。
5秒後____
入出「好きです」
駆堂「オイ」
5秒間見つめてしまったアカツキは
マキノをギュッと抱きしめた。
そんな彼の背中をアンヤは蹴りを入れた。
カリン「ねぇっ、はやく来て！」
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作者名：ゆいにゃー
| 作成日時：2020年4月22日 20時
