【男主】虹の８色目 -2-【Fisher's】

英語禁止ゲーム大会3 ページ46

ニヤニヤしながら何度も質問してくるぺけたんに、ゲームに集中しながら答えていたらやってしまった。

しかもモトキのいう通り、スマブラ全然関係ないとこで……。

「や、ぺけ、ほんと優しくして……〜っ！！いてぇ！！」

((なんか、言い方やらしくね！？！？))



仕方なく立って壁に手をつく。

ぺけの優しさに訴えかけるも、効果なくスパンと乾いた音と同時に尻に痛みが走った。



ジンジンする尻をさすりながら席に戻ると、心なしか周りの顔が赤い。

まだ夏ではないけど、こんだけの人数が集まってるんだ、暑いのかも。


「部屋暑いか？"クーラー"つける？」



ゲーム再開前にリモコンを操作して部屋の温度を下げていればなぜか周りからじっと見つめられる。

なんだよ、そんなに無言で凝視するとか失礼な。

こっちは優しさでクーラーつけてあげて……クーラー…？



「あ」


「www気がついたか、A。」

「あははっ、全然気がついてないからww」

言ってしまった、と認識した時には時すでに遅し。

隣に座るシルクが爆笑すれば、それに続いてモトキまでもが爆笑しながらからかってくる。


俺はため息をつきながらもう一度尻を叩かれるために壁に手をついた。

情けねぇ…。


…
…

(モトキ視点)


壁に手をついてこちらに尻を向けてくるAの姿。

まださっき食らった一打から恐怖があるのか、こちらを振り返っては不安そうにしながらブツブツ言う姿に、少しドキドキしたのは内緒だ。

多分さっき言ってた皆が暑そうに見えるっていうのも、違う理由で顔が赤かったんだと思うけど…

この様子だとAが気付くことはないかな(笑)


振り返ってくるAににっこり笑ってから、スパンッとバットを振った。



「あーーー、俺はみんなが暑いかなって…みんなのことを思ってたの……いッッ……ってぇ〜！！」

「あーっ、本当面白いな。いつも罰ゲーム結構回避するAがバチバチに叩かれてんのww」

「確かに、珍しいね。」
　


痛がって尻を押さえるAの様子に部屋は爆笑に包まれる。

いつもよりハイペースで叩かれるAにシルクが満足げに笑う。

周りに笑われたAは闘争心に火がついたらしく、コントローラーを握り直して呟く。



「〜っくっそー！笑いやがってー…全員ぶっ潰す。」



その目はいつものゲーマーとしてのAの目をしていて、その後ネス、ファルコン、ドンキーは全然可愛くない動きをするピカチュウにぶっ潰されたのだった。


…
…

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