【男主】虹の８色目 -2-【Fisher's】

100分間鬼ごっこ5 ページ17

暫く校内をうろちょろしているとちらほら廊下の向こう側にシルクを見かけることがあったが、

実際追いかけられはせずに、逃れてきてしまった。


今大体40分経つか立たないかくらいか…っつーことはもう鬼カード2人目にバトンタッチする頃かな？



「さっき他の人に聞いた感じだと1人目はぺけたんだったみたいだけど…会わなかったかー(笑)」



独り言を言いながら歩いていれば後ろからバタバタと数人が走る足音が聞こえてきた。

…追いかけられてんのか。



「ぁ、Aくん、後方にンダホさんがいるっ」

「おっ、水上くんっあ、ヒカキンさんも！？

ダホちゃんか……んじゃ上に逃げても平気だな。」



近づいてきた足音の主は水上くんとヒカキンさんだった

追いかけてきてるのがンダホなら屋上でも十分撒ける

屋上に到着して暫く様子を見ているとまた1人、追いかけられて上へと階段を登ってきてる音が聞こえた。

…声的にひなたちゃん…か？



「もう、怖い怖い怖い！！」

「やっぱり、ひなたちゃん…。

よっと…ごめんね、追いかけてきてんのンダホ、だよね？

そしたらここきてここ…」


「ぁ、ありがとうございます…！！」



叫びながら上がってきたひなたちゃんの腕を掴むと軽く引っ張って、屋上のドアから死角になる場所へと連れて行く。


ドアの影にはヒカキンさんが待機して、隙を見てオトリになってくれる算段だ。



「ヒカキンさんオトリになってくれるみたいだから…。俺が万が一のオトリね。いざとなったら2人で逃げて。

よろしく、水上くん。」



暫くしてンダホの大きな足音がどんどんと屋上に近づいてくる。

屋上に入ってきた、というところでうまく身をかわしながらヒカキンさんが階段へと走り抜ける。



「どこだー？？…あぁ！？それは上手！？！？

え、ひなたちゃんが、ヒカキンさんになった！？

え、一緒なの？」


「www 一緒ってwww」



ヒカキンさんの動きにまんまとつられて、そのまま階段を降りていくンダホを確認すれば、

困惑した叫び声が聞こえて笑える。

一緒って…一緒なわけがないだろう。


…
…

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