【男主】虹の８色目【Fisher's】

利きグミ3 ページ9

「さて！最終問題！！
今このグミを口に詰め込んだのは誰でしょうか！！」



あ、そのために俺が呼ばれたのか。
近くに行く時は声出してないし、笑いも堪えてたから難しいんじゃ……



「え？それ問題？Aでしょ？」

「「「「え？」」」」

「え？違った？」



嘘だろ、なんで俺だってわかった？
簡単、と言わんばかりに戸惑うことなく最終問題を答えたモトキの様子に皆同じリアクションで。

固まってしまった俺たちに、モトキは間違ったかと目を丸くている。



「いや、せ、正解！！」

「すげー！なんでわかったのモトキ！」

「A、モトキの近くで声出した！？」

「いや、めっちゃ笑い堪えたぞ俺！」



まさかの難問をすんなり正解してしまったモトキにシルク、ンダホ、マサイもそれぞれ驚いて。

俺だってなんで指名を受けたかわかってなかったけど、一応小声で言われてたからこっそりバレないように口に入れたつもりだ。



「そんなの簡単だよ。Aだもん。」

「えっ」

「俺がAのこと間違えるわけないじゃん！」



周りの驚きに逆に当たり前だと言わんばかりににっこりするモトキ。
そんな笑顔のモトキと目が合えば胸がドキッとした。

なんだドキッて。動機息切れ？…ときめき？いや、男相手になんだトキメキって…



「へぇー……そんなに好きなんだ。」

「？うん、俺好きだよ、Aのこと。」

「なになに、告白大会なの！？」



何やらそんな俺とモトキのリアクションが気に入らないのかシルクが冗談まじりに呟いた言葉に、真面目に答えるモトキ。
ネタとして受け取って特有の高い笑い声で爆笑するダホちゃん。

いよいよ利きグミどころじゃなく、カオスになってきた現場に慌てて俺が割って入る。



「お前らくだらないこと言ってないでちゃんと動画締めるぞ！」

「…せーのっ」

「「「「「アデュー！！」」」」」



「いや、でもくだらなくな…」

「いーや、くだらない！そもそもシルク、最終問題グミ関係ねぇじゃん！」

「だってグミだけだとつまんねぇじゃん？…でもAにやらせなければよかった。」



まだなぜかにこにこしながら喋ろうとするモトキの言葉にかぶせ気味に突っ込めば、何故か不服そうなシルクからとばっちりで文句をもらった。

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