【刀剣乱舞】アルビノ少女と刀剣男士3

波紋96 ページ7

目の前には私の体から強制的に離された黒狼が膝をついて悲しそうに私を見ていた



黒「あぁ…レイ、すまない…そんなに返り血を浴びていたとは気づかなかった」



黒狼の言う通り、私の服や顔には血が付いている

私の体がどこも痛くないことから他人の血であることが分かった

じゃあこれは誰の血？



『何したの黒狼…？』


黒「…レイの望んだことを、しただけさ」


『まさか…っ』


黒「行くなっ！！」



襖に手を掛け中に飛び込んだ



『…嘘』



部屋中血塗れで、怪我を負っている刀剣達

それを支えている者や泣いている者

これはっ…私がっ……



三日月「レイ、レイ…お主のせいでは無い、お主の体を使って黒狼がやったのだ」


『私っ…』


三日月「大丈夫だ、見習いも政府が引き取った…もう皆レイの事をしっかり思い出しているだろう」



三日月さんの言う通り、皆が私に向けていた冷たい目はどこにもなかった

かといって私を怖がったり敵意を向けている目もない



黒「レイに触るな三日月」



黒狼は私の腕を引っ張り懐に抱き寄せた

そんな黒狼を見た三日月さんはどこか悲しそうな目をしている



三日月「黒狼、自分が何をしたか分かっておるのか？」


黒「あぁ、分かってるさ…レイを守る為の仕方の無い犠牲だ」


三日月「これを本当にレイが望んだと思っているのか？これでレイは喜んでいるか？」


黒「黙れっ…レイ、ここを出るぞ」


『待って黒狼！離して！皆の傷を治さないとっ！！』


黒「忘れろ、こいつらを見ていても苦しみを思い出すだけだ！」


『私は大丈夫だからっ！！』



何とか黒狼の腕から逃げ出し、怪我をしている刀剣達の処に行き霊力を部屋全体に注ぎ込んだ



黒「レイ！！」


『…術の解けた今、皆が私の事をどう思ってるのか分からない…でも！、私は信じてみる…これから先を』


黒「信じたところで同じだっ…何も変わらない！！またお前が傷つくだけだ！！」


『黒狼、助けてくれて本当にありがとう…でも、私は同じことにはならない！！』


黒「っ…分かった、こんな事はしたくなかったが…」


三日月「！？お主まさか！！」



三日月さんが黒狼にやろうとしている事に気付いて刀を向けた

しかし三日月さんは疲労していたので圧倒的に黒狼の方が有利

簡単に三日月さんを退けると私の目の前に立った









黒「俺の中で永遠に過ごそう…"水城レイ"」

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