波紋107 ページ19
あの見習い事件があってから1週間
皆と話し合ったり遊んだり…
私にとって幸せな時間が流れていた
しかし、とある日の夜
黒狼が私を夜酒に誘った
私はお酒禁止令が発令されているので飲めないけど…
いつもよりどこか寂しげな表情をしている
縁側に座って月を見ながらお酒を飲む黒狼
私にはお茶と団子を持って来てくれた
黒「人の体を持つのは久しぶりでな…昔もこうして誠と夜酒を楽しんだ」
『父と…？』
黒「あいつは酒癖が悪くてなぁ…いつも酔っ払って俺にちょっかい掛けてきてたな」
『…ねぇ、なんで私を誘ったの？いつもは三日月さん達と飲んでるでしょ？』
そう言うと、今まで庭の方を向いていたのにゆっくり私の方を向いた
黒「…力を使いすぎてな、俺はしばらく人の姿になれそうもない」
『え…？どう言う事？』
黒「人の体を乗っ取ることは安易な事じゃない…俺にしかできないし、その分神気だって持っていかれる…だから刀に戻ってゆっくり回復するんだよ」
"今日がラスト"
そう言って苦笑いしていた
私がこちらの世界に来た時も黒狼は中々姿を現さなかった
もしかしたら今言ったように神気を回復していたのかもしれない
でもいきなり過ぎて飲み込めなかった
『それ、皆知ってるの？』
黒「いや…三日月や三条の者しか知らないだろう、勝手に盗み聞きされてな」
『なんで言ってくれなかったの？言ってくれたら…』
もっと黒狼と話しておけばよかった
皆とそこそこ仲良くなっていく姿を見ていただけだった
まだいろいろ聞きたいことがある
黒「なんて顔してるんだ、大体永遠の別れでもないだろう？俺はいつでもレイの傍に居る」
『でも…一緒にご飯食べたり、話したり…できなくなる』
黒「少しの辛抱だ…そう長くはかからない」
『…うん』
持っていた湯呑の中に映る月を見た
私がこちらの世界に来る前に見た満月と同じ綺麗な満月だ
黒「さて、そこで俺からのお願いがある…"この本丸外""見知らぬ者が来た時""演練に行く時"必ず俺を持っていけ」
『…言われなくても、自分の身を守るために持っていくよ』
黒「それは良かった…」
お酒を一気に飲み干すと私の頭をワシャワシャと撫でてきた
髪がぼさぼさで前が見えない！！
『何するの！…あ』
髪をそう言って髪をかき上げる
しかしそこには刀の黒狼がﾎﾟﾂﾝと置かれているだけだった
刀を手に取って『ﾊﾞｶ』と小さく呟き抱きしめた
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葵 - 初めまして、いつも読ませてもらっています！早速なんですが、厨担当が厨短刀になってますよ！初めてコメントするのにすみません！これからも応援しています。 (2018年7月28日 20時) (
レス) id: 5fb93d012b (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃんもす(プロフ) - 虎苺さん» ご指摘ありがとうございます！修正する前に読み直してみたら「じじいより長ぇ！！」と一人で大笑いしてしまいましたｗありがとうございました！ (2016年7月18日 21時) (レス) id: 0a8de8ba0c (このIDを非表示/違反報告)
虎苺(プロフ) - うぐの鍛刀時間は3:20ですよー。4:20になってます(＞人＜;) (2016年7月18日 21時) (レス) id: 56d38a1884 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃんもす(プロフ) - (夏｀ω´)ﾉ茄さん» こんにちは！いつもありがとうございます！ご指摘いただいたところは修正しました！ありがとうございます！今後も応援よろしくお願いします☆ (2016年7月18日 16時) (レス) id: 0a8de8ba0c (このIDを非表示/違反報告)
(夏｀ω´)ﾉ茄(プロフ) - はじめまして、いつも楽しく読ませて貰ってます！波紋129の最後の方で名前の誤変換がありました。たぶん「何のプ(人1)だこれは」となっていると思います。勘違いだったらすみません;;更新待ってます (2016年7月18日 15時) (レス) id: 5ed2fa6b1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒にゃんもす | 作成日時：2016年7月10日 11時
