人間万事塞翁が虎�� ページ4
え………川を流れてるって何？
川を流れてるって何！！！？？
「なぁ…敦君
ボクが来ているこの服、世界で一番大切な人からもらったものなんだ
出来るだけ濡らしたくないから、悪いけど代わりにあいつを回収してもらっても………」
「いいですよ」
迷うことなく断言した敦にびっくりしたのかルイスは
目と口を見開き、ポカンとした表情を浮かべていた
「そ、それじゃあよろしく…？」
「は、はい…？
えぇいっ！！」
結果的に＿＿＿＿＿＿＿＿人命救助(？)
「いやぁ、助かったよ敦君
此のアホにはつくづく手を焼いていてね…」
離れたところにたたずむルイスに声をかけられる
「いえ、別に気にしないでください！
というか何でこの人は川を流れていたんですか？」
あぁ、それはね…と口を開いたルイスの声を遮ったのは或る男の声だった
起き上がった男の第一声はというと…
「助かったか
ちぇ………」
「ちぇ！！？」
ちぇって言ったか此の人！？
「君かい？私の入水を邪魔したのは」
「僕はただ助けようとしただけで………
えっ！？入水！？」
「知らんかね、入水。ジサツだよ」
「じっ！じさつぅ！？」
あまりにも予想外の理由に驚愕する
「そう！
私は入水をしようとしていたのだ。それなのに君が余計なことを…！」
なんか怒られた！？すっごい理不尽な気がする！
「黙れ」
そのまま自身のジサツの信条について語りだそうとする男の言葉を
すげなく一刀両断した声の主。それは…
「ルイスちゃんじゃぁないか！
やはり今日も美しい。どうだね？この私と一緒に心中なんて？」
あ、この人やばい。
「黙れって言ってんのが聞こえねぇか？太宰」
ルイスさんはなんかめちゃくちゃキレてて正直恐怖
「太宰が悪いことをしたな、敦君。
一時的とはいえ同じ職場の同僚として謝罪するよ」
ぺこりと頭を下げたルイスと同時に飛んできた怒号。
「こんなところにおったか！！唐変木！！！！！」
「国木田く〜ん！ご苦労様〜！！！」
「何がご苦労様だ。苦労はすべてお前のせいだ！このジサツマニア！！
お前のせいで計画が乱されただけでなく、筒井先生が行方不明になったんだぞ！！！」
筒井先生と川越しの彼が叫んだ瞬間ルイスの体はピクリと反応した
そして行方不明と叫んだ瞬間川越しに一瞬で行き彼の胸ぐらをつかみ上げる
「誰が…行方不明だって？」
うつむいていた顔をゆっくりと上げたルイスは笑っていた
殺気を出した黒い笑みを浮かべて
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作者名：マコト | 作成日時：2023年5月26日 23時
