だからただの友達だってば！【東海】

Episode.22 ページ22

りょうside

結局虫さんがオーケーし、スペースマウンテンに並ぶことに。てつ虫の2人にポップコーンとファストパスをお願いし、俺ら3人は並び中である。


と「A」

「ん？なあに」


としみつがAをちょいちょいと引き寄せて写真を撮っている。仲良し2人の様子をじっと見ていたら、ふいにAと目が合い、手招きされた。


「りょうくんも入って入って！」

り「ん。写ってる？」

「もっと屈まないと。無駄に足長いんだから〜」

り「いや無駄じゃないからね」


スマホの高さに合わせてしゃがみ、ピースの二乗で記念撮影。


「2人が戻ってきたらみんなで撮ろうね」


なんて話してたら、赤い車…あれはカーズかな？を首からぶら下げたてつやと虫さんが帰ってきた。


「おかえり！2人ともありがとう」

虫「ただいま〜」

て「Aよ、そなたにこれを授けよう」

「あ！マックイーンだ！買ってきてくれたの！？」

て「ポップコーン買おうとしたら見つけて、Aがカーズ好きなの思い出したから買ってきた」

「てっちゃん好き」

て「わしを崇めるが良いぞ」

「ありがとうございますてつや様〜」


カレー味のポップコーンが入ったカーズを受け取り、ますますご機嫌なA。なんだか子どもみたいだ。


と「なんのファストパス取ってきたんだっけ？」

虫「ホーンテッドマンション」

「は？いやむりむりむり」

虫「Aちゃんが怖いの苦手なのは知ってるけど、プーさんのファストパス残ってなかったんだよ」

「私怖いから乗らない、てか乗れない」


ホーンテッドマンションって、2人乗りで、結構密着するやつか。…Aと乗りたい。


り「大丈夫だって。いうて怖くないよ」

「りょうくんは怖くないかもしれんけど、私は怖い」

と「りょうじゃ説得力が無さすぎるな」

て「でももう5枚取ってきちゃったもんほら」

り「そうだよ。折角取ってきてもらったんだから、乗らないなんてないよね？」

「りょうくん悪い顔してる」


顔を上げて、キッと睨んでくる。
…本人は睨んでるつもりなんだろうけど、それは上目遣いっていうんだよなあ。可愛いからいいけどね。


虫「僕も頑張ってスペースマウンテン乗るからさ、Aちゃんも頑張ってみようよ。意外と面白いかもよ？」

「…虫さんがいうなら頑張る」

と「なんだそれ」

「でも絶対ひとりにしないでよ？」

て「それは分からん」

「ええ！？」

て「ま、とりあえずスペースマウンテンじゃんけんしますか」

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