67.染まる 【Route.D】 ページ28
1人では広すぎる個室に炎が轟々と立ち込める。
相「Aッ!!!!」
火災報知機がけたたましく鳴り響く中、その音にも負けない相澤さんの叫び声が聞こえる。
荼「遅ェよ。」
引き寄せられたかと思えば、真正面から抱き寄せられる。
荼「会いたかったぜ。」
『……うん。』
これで、いい。
荼「ゆっくりしてたいがそうもいかねえ。さっさと逃げんぞ。」
手首を掴まれ、闇に足を踏み入れる。
相「駄目だ…A!!!
戻れ!!!!!!」
『もう、相澤さんって呼べないですね。
さようなら
イレイザーヘッド。』
次に会うときは、もう………
病室が見えなくなっても、彼の号哭が耳から離れなかった。
***
死「ふん、本当に連れてきやがった。」
黒「そうでなくては困ります。
あなたなら、彼の思想を受け継いでくれると思っていましたよ気素A。」
『別に、行く宛が無かっただけ。』
ト「これからはずっとずーーーっと一緒だねェ!Aちゃん!!」
荼「お前はAに近寄んな。」
ト「え〜〜〜?何様なんですかぁ??」
荼「近寄んな。イカレが伝染る。」
そう言うと、私の手を掴んだまま部屋を出る荼毘。
『ねえ、どこまで行くの……!!』
荼「覚えてるか?この
手を引かれて連れてこられたのは、私達が出会った場所。
『……忘れた事なんて、無かったよ。』
荼「そうか…。俺もだ。」
壁に押さえつけられ、身動きを封じられる。
足元に転がるゴミ袋ががさりと音を立てる。
通りに人影は無く、まるでこの世界に私達だけが取り残されたようだ。
荼「イレイザーヘッドの所に戻りたいか？」
いつか問われた疑問。あの時はなんて答えたっけ。
『ううん。これでいいの。』
今は忘れたい。
荼「忘れさせてやるよ。」
不意にキスをされる。
唇に軽く数回、髪、鼻、首、喉
掌に音を立てて口付け、私を見上げる彼の目はとても綺麗だった。
荼「どういう意味か、知ってるだろ？」
そういうと今度は深く口付けられる。
掌へのキス、確か意味は＿＿＿＿＿
...【Route.D】fin.
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(●?´▽?`●?)(プロフ) - 最高すぎました。貴方様の目の前で涙と鼻水ぶちまけて土下座したい気分です。本当にありがとうございます (2019年3月26日 22時) (
レス) id: 5e85bd0815 (このIDを非表示/違反報告)
奈南(プロフ) - やっべぇぞ(古い)。もう相澤さんって呼べないですね。の使い分けやばすぎます天才ですか……。とにかく、素晴らしい作品でした。 (2018年10月1日 0時) (レス) id: 2ded25a891 (このIDを非表示/違反報告)
黯(プロフ) - こたるさん» 更新期間空いてしまって申し訳なかったです。後日談は私も少し考えていましたので、案が固まり次第文にしたいと思います！最後までお付き合い頂きありがとうございました！"くろ"と申します！ (2018年8月9日 2時) (レス) id: 8009d842e0 (このIDを非表示/違反報告)
こたる(プロフ) - 二人とも終わりましたけどこれで完結ですかね？？うぅー、寂しいですね、、、どうにか後日談だけでも！相澤先生との結婚式の様子だけとかでもいいので見たいです！ (2018年8月9日 2時) (レス) id: e28125c434 (このIDを非表示/違反報告)
こたる(プロフ) - 久しぶりの更新お疲れさまです！通知できてて嬉しくってすっ飛んできました！！どれだけ長くかかろうともすべて読むつもりなので、ゆっくりでも良いです。更新、お待ちしておりますね！大好きです！(ずっと気になってたんですけど、作者さまのご芳名どう読むんですか？) (2018年8月9日 1時) (レス) id: e28125c434 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黯 | 作成日時：2018年5月15日 22時
