拾壱鬼＿＿審神者 ページ13
"綺麗…"
しんと静まり返った室内で誰かが呟いた…。
突然現れた彼が人外であったという事実も彼ら
の動きを止める要因の一つだったのだろう……
しかし、その恐ろしいまでに美しい姿と重く深
い霊気に、指一つ動かすことさえも億劫に感じ
ているものが殆どであった。
「…鬼が何用だ？」
その中でもいの一番に声を発したのはやはりと
言うべきか…年長者の三日月の彼だ…。
熾鬼はその声に部屋の奥で観察するように見つ
める彼へ視線をよこすと、愚問とばかりに口角
を吊り上げた。
『質問せずとも分かっているんじゃないか？…三日月宗近…』
「去ね……あの審神者を殺してくれたことには礼を言おう……だが、この本丸の新たな審神者になるというならば、話は別だ……」
「ね、ねぇ…どういうこと？」
金色に輝く熾鬼の瞳と三日月の瞳が交差する…
互いに出方を伺うように鋭く研ぎ澄ました瞳で
見つめ合う２人の間に割り込むようにして疑問
を口にしたのは一振の短刀だった。
熾鬼は三日月宗近から目を離すと、短刀の疑問
に辺りを見渡す。
そうやって改めて周りを見渡せば、様々な刀剣
が自身を疑惑の目で見つめてていることに気付
き、へにゃりと笑った。
『まずは自己紹介からしたほうが良さそうだな…』
その言葉に、誰かの唾を呑み込む音が聞こえる…。
皆が口を閉じて言葉を待つ中、熾鬼は静かに言
葉を紡いだ。
『俺は熾鬼…審神者名は月祓、今日ここへ来た見習いだ。ご察しの奴がいると思うが……この本丸の審神者は俺が地獄に堕とした』
「地獄に堕とす…て…」
『そのまんまだよ』
"地獄"の単語に顔を青ざめた短刀が…無意識に
呟いたのだろう…
その言葉に熾鬼は優しく微笑む
『現閻魔が子…そして、次期閻魔大王となる閻魔見習い…閻魔見習いは下界にて善悪を見極める修行がてら、悪しき魂を強制的に地獄に送る役割も担っている……だから、お前らの主は閻魔見習いである俺が責任持って地獄に送ったよ』
そう言って笑った熾鬼に質問を口に呟いていた
短刀は……否……その場にいた全員が感じとっ
た……"恐怖"……。
しかしそれは、単に地獄へ堕としたからではな
い……熾鬼が、余りにもあっさりと…何も映さ
ぬ瞳で言ったことが、皆、恐ろしかったのだ…
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朔櫻 実桜(プロフ) - 天ノ江さん» ありがとうございます！！そこまで言っていただけるとは恐縮ですが、とっても嬉しいです！！そして、赤袖夜叉髑髏を好きと言って頂けて、生みの親としては嬉しい限りです！(’∀’*)ありがとうございます！更新頑張ります！ (2017年4月29日 23時) (
レス) id: cb01b25ab1 (このIDを非表示/違反報告)
天ノ江(プロフ) - あああ好きですこの作品！！他の審神者たちもキャラが作り込まれていて、面白いです！描写が多いので凄く想像しやすいです！少し抜けてて受け体質な夢主君可愛い...赤袖夜叉髑髏がめちゃくちゃ可愛いです。子供好きなあかが好きです(真顔)これからも頑張ってください！ (2017年4月28日 22時) (レス) id: 49f85c03a8 (このIDを非表示/違反報告)
朔櫻 実桜(プロフ) - 白鷺さん» 混乱させてしまい、申し訳ありませんでした！今後も閻魔見習いの審神者をよろしくお願いします(*^^*)読んでくださり、ありがとうございました！ (2017年4月17日 7時) (レス) id: cb01b25ab1 (このIDを非表示/違反報告)
朔櫻 実桜(プロフ) - 白鷺さん» ご指摘ありがとうございます！年齢の件ですが…年齢は様々な諸説があり、確実性がないので敢えて年長者という表現にしました。それに加え、ネタバレになってしまうのですが、この本丸に年長組は三日月だけという伏線にしています (2017年4月17日 7時) (レス) id: cb01b25ab1 (このIDを非表示/違反報告)
白鷺 - 面白い、ですけど、年長は確か鶯丸ですよ、三条だったら今剣が年長です (2017年4月17日 2時) (レス) id: 0496d2ba11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔櫻 実桜 | 作成日時：2017年3月25日 11時
