３か月ワーカー２（ねくすとすてえじ）

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荒川さんの説明なんて上の空で、ちっとも内容が頭に入ってこない…
楽譜を受け取って、とりあえず本番までその練習をする…そこは理解した…
打ち合わせを終えて、私はひとり帰宅した。



米津さんはまだ帰っていなかった…
何時ごろ帰ってくるんだろう？なんて思いながら、
わたしは美央ちゃんと米津さんとのやり取りを思い出していた…


あんな優しい顔するんだな…なんて思っていたらまた胸がキュッとしてきて…



なんだかあまり食欲もないから、夕飯は簡単に済ませて、米津さんがいない間に掃除や片づけをしちゃおう…そう思って掃除機をかけていたら、米津さんが帰ってきた…





米「ただいま」


A「おかえりなさい ごはん…は？」


米「まだだよ」


A「あっ じゃあすぐ用意するね」
そう言って彼の方を見ると…


米「A？ おいで」
そう言って両手を広げている…


A「え？」


米「いいから」


A「わっ」
両手を広げながら近づいてくる米津さんにがっしりと抱きしめられた…


A「ん…」
この感じ…なんだかまた胸がキュッとするけどさっきのとは違って、何故だか気持ちが落ち着く…


米「はぁ 落ち着く…やっぱりAだな」


A「え？(一緒の事思ってる？)」


米「俺の事ぜんっぜん好きじゃなくても、俺は好きだよ」


A「ちょっそれは…」


米「ふふふ」


A「あの時は…事務所だったし、荒川さんいたし…」


米「ふふっ わかってる…けどちょっと焼きもち焼いた？」


A「そっそんな…」


米「抱っこ…しましょうか？」


A「ちょっもうっ！子供じゃないんだからっ」

焼きもち？小さな女の子に？あーでもなんとなく…そうなのかもしれない…なんて考えていたら、そっとおでこに手が当てられた。



米「ん？」


A「え？なに？」


米「A、熱ある？」


A「え だいじょうぶだよ？」


米「これ大丈夫じゃないよね」






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