かわいい黒色さん (ページ8)

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４-終- ページ8

そう思って、止まる。

ちゃうちゃうちゃう。
さっきのドキッは、普段見せへん顔やから、新鮮味あるなって思うただけや。
それがちょっと可愛いなっ……ちゃうって。
そんなんちゃうて。ちゃうちゃう。
ときめいたとかじゃないねん。
あれや、あれ。
守ってあげなきゃなぁーってやつよ。
ほら、親鹿の思いってやつ。
メストラがうじゃうじゃおるさかい。
守ってあげなってやつよ。
絶対ちゃう、恋とかじゃない。

もしかしたら来世は、チャウチャウなんかってくらい『ちゃうちゃう』言いながら、自分でそう言い聞かせて、なんども頷く。
その姿を見て、横山くんは不思議に思うたんか、

「どうしました？大丈夫ですか？」

って、心配MAXな顔で言われて、「なんでもないなんでもない！」って、両手振って必死に言うた。

あれ、なんで俺こんな焦っとんの？

もしかしたらここで、ときめいたと確信していれば良かったのかもしれん。

なんでかって言うと、
その後、俺は可愛すぎる後輩くんに毎日ドキドキさせられまくったから。

「あああ、可愛いすぎるやろおおおおお」

もう俺の思考は停止しますよ、神様。