かわいい黒色さん (ページ5)

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同い年、後輩。《紫×黒》１ページ5

紫色side

俺のバイトの後輩を教えたろう。
それは、高校三年になる(同い年)横山裕くんや。

あ、ちなみにといったらあれやけど、俺は村上信五。高一の時からこのファミレスでバイトしとるから、同い年でも先輩って言う立場やねん。
で、教育係になった。

困ったことに、この彼、横山くん。
純粋すぎる、てか素直すぎる？
まあとりあえず、あかんのですわ。
心配で心配でしゃあないんです、先輩の俺からとしては。

まぁ、バイトに新規で入ってきた子って、見た目でパートのおばちゃんやら、大学生のバイトさんやらが選り好みするんやけど、横山くんはそれはもう顔立ちがよろしゅうてよろしゅうて。

現場のオネエサマ方の注目の的ですねん。

ほら、今日も。

「横山くん、このあと暇なん？あたしらと食事行かへん？」
「横山くん！これ、家で焼いてんけどもらってくれん？」
「なな！横山くん、メール教えてやぁ」

なんて、外野から見れば全部下心満載でしょ？
やのに、横山くんは、

「あー、すんません、お母さんがもう作ってもうてるらしいです。だから、今回はすんません」
「ありがとうございます！うわー、クッキーですか？うまそうっすね、また空き時間でも食べさせてもらいます」
「ええですよ！これなんですけど、メルアド打ちましょか？」

って、丁寧すぎる対応してる……