かわいい黒色さん (ページ25)

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何度か軽く触れるだけのキスしたら、少し空気吸ってもらうためにちょっと顔を離す。
まぁ、鼻は触れ合ってるけど、最初から最後まで息止めてるの可哀想やったから、ね？

「んっ、はぁ……まるちゃ……」

やっぱり顔真っ赤。それより耳まで真っ赤。
あー、可愛いなぁ、もう。
しもなんか色気も出てきた気がする……

「なに？横山さん」

そう聞くと、ちょっと考えるように視線を横にずらして、するとまたこっちに視線を戻す。

「………俺、ファーストキスやったのに……」

って、より顔を赤くして言う。
あー、そうやったんやー…………って、ちゃうやろ隆平！！！！！

「……え"っ！？」

嘘やん！？大学生くらいになったらキスのひとつしてるんちゃうの！？
僕だってもうファーストキスくらいは終わってますよ！？
そんなところまでピュアなん！？てかもう可愛すぎるでしょそんなん！！！

ってまた僕の頭が大モメしてると、ふはっ、って吹き出す声。

「……よ、横山さん？」

「やっぱりおもろいなぁ、マルちゃんって」

「え……あっ、いや、その……」

「ファーストキスはほんまやで？でも、もうそんなん良くなったかも。

「はえ？」

横山さんは僕の腕から遠慮がちに離れて、そこに正座して膝にグーして向き直る。

「おっ、俺も……初めてマルちゃん見た時から、す、好き……っなてもうてた、から……」