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勉強っていうても、ワークやって分からんところを侯に聞くってレベルで、別にそれほど苦じゃない。
でも、や。
「ここ、どういう事？」
「ん？そこなぁ、んーとな……ちょお待てよ……えー、おー、むー……」
って、時々先生ですらわからんときあって。
で、その分からんっていう表情がめちゃくちゃ可愛いて。
で、何日も何日もそんなんが続くから、ある日。
つい、ほんまについ、意地悪してもたくなってもうて、悩んどるその顔の頬にチュッてしてもうた。
ちゃんと音出して。
「……ぅむ！？」
俺の行動に過剰反応した侯は、顔真っ赤にして俺がおる方向と真逆に逃げて、俺をまっすぐ見つめる。
チューされたところを手で押さえながら。
あー、可愛い……何なんほんま、あかんやろ。反則。
この人、何しても可愛いんやけど。
「な、ななな、なにすん？！」
「勉強飽きた。俺に構って」
って言いながら、ゆっくりと間合いを詰める。
それに従って侯もゆっくり後ろに下がっていく。
すると壁にぶつかって、心底焦ったように目を見開いて若干涙目で俺を見つめる。
まるで羊が狼見るみたいに。
そんなこと御構い無しに、細い足の上にまたがって座る。
で、逃がさんように壁に両手つく。
いわゆる、壁ドン？ってやつやな。
ほら、女子好きやろ、あれ。
ついでに両肘壁に付けて顔の距離を縮める。
あれ、さらに顔赤なった。
「……あ、あの、す、すす、すばるくん？」
焦りを隠せずに、噛みまくり。
「先生、俺、分からないんすけど」」
「はぇっ！？な、何が！？」
紅潮した顔と疑問の浮かぶ顔をさらりと撫でる。
はあ、何でこんなにも可愛いんや、こいつは。
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作者名：これさわ | 作成日時：2019年4月22日 23時
