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二十三 ページ25

私 『風間さんにお願いしたのは私たち藤波家の抹殺です』

沖田 「私たちってことは...」

私 『私も藤波ですよ?』

土方 「なぜあいつに頼んだ。俺らじゃなく」

私 『あなた方には関係のないことです。もうじきここも出ていくつもりですし』

原田 「こんだけ一緒にやってきて関係ないなんてことねぇだろ。もう仲間だろ?」

沖田 「僕たちに迷惑かけるかも、なんて余計なこと考えてないよね」

なんでいつもあなたは鋭いんだ。お花見の時だってなんで私が居なくなろうとしてるのに気がついたの?
この人達は、迷惑をかけるから出ていくという理由に絶対納得しないと思った。だから言わなかったのに。

斎藤 「戦闘が想定されるのであれば尚更俺たちが力になれるのではないのか」

平助 「確かにあいつは俺らに怪我をさせる程強いけどさ、俺たちが弱いってわけじゃねぇし」

私 『私は...あなた方が傷つくことが、この世で一番怖い...!』

風間さんに頼むのも本当は嫌なのだ。彼だって重要なキャラクターなのだから。
藤波の抹殺だって今も迷ってる。これも物語に影響があったらどうしようって。

土方 「気になってんのはそれもだ」

私 『それ...?』

土方 「前にも言ったが、お前は妙に俺たちを知っていて信用している。初めて会った時からな。何故だ」

私 『それは、多分きっと、誰にも一生言いません』

原田 「何をそんなに一人で抱え込んでんだよ」

永倉 「Aちゃんが俺たちを大事に思っているように、俺たちもAちゃんを大事にしたいんだ。もっと頼ってくれよ!」

やめて
その優しさは私に向けられるべきじゃない

私 『もう、いいでしょう?私の考えは変わりません。そろそろお休みしないと明日に響きますよ』

無理やり話を終わらせて自室に戻る、気にはなれず静かな庭へと足を運んだ。

なんだかもう、ぐちゃぐちゃだ。
全部言えば楽になるってわかってる。必ずしも物語に忠実になる必要がない可能性だってあるのもわかってる。藤波のことだって、私も被害者なのだから責任は他の人に押し付ければいいじゃない。
誰も強制していることじゃないのに。勝手に自分で決めつけて背負って...私ってなんてバカ真面目なんだろう。

結局’’この世界の住人’’を演じているのであって、本当の自分はこの世界では出せない。
一人ぼっち、だね

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作者名:柊木 | 作成日時:2023年3月25日 1時

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