見たことのない世界へ -番外編- 【歌い手】

時期外れの 1 ページ13

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｢ クリスマスパーティーをやりたい？ ｣






さかたんから連絡が来て、なんだと思い出てみると クリスマスパーティーをやりたい、と。
因みに、今日は 12/29。クリスマス、よりかは最早 年末に近い。






｢ クリスマス、俺が予定あって会えへんかったやん！ほんとは イルミネーションとか見て、ディナー食べてって思ってたのに… ｣


｢ いや、いいですよ人多いし ｣


｢ 冷たくね！？いいじゃん！やりたくない？ ｣


｢ んー…まぁ、確かに楽しそうだなとは思いますけど… ｣


｢ じゃあさ、やろうよ！今日にでも！ ｣


｢ いつもいつも急すぎません？ ｣


｢ …来年からは気をつける ｣


｢ やっぱクリスマスパーティーより 年越しパーティーやりましょうよ、時期的に… ｣


｢ やだ！クリスマスパーティーやりたいねん！ ｣


｢ そ、そうですか… ｣





なんかクリスマスに思い入れでもあったのかな、なんてレベルで クリスマスパーティーを推してくるから いいですよ、なんて返事をして。

今から色々用意して行きます、と告げれば 他の人たちも呼んどくから！と。
誰を呼ぶかは言っていなかったが、なんとなく予想はつく。それよりも…






｢ クリスマスパーティーを、二人でやらないあたり…さかたんっぽいな ｣







くす、と自然と笑ってしまう。

普通なら、彼女と二人きりでやるものなのだろう…よく分からないけれど。二人きりでやるのも楽しいだろうし、二人になれるのは勿論嬉しいことだけど、私達は結局みんなでわいわいするのが好きなタチなのだ。

仲良い人達に限るけれど。







｢ あれ、これ プレゼントとか持ってくべき？……クリスマスパーティーってなに持ってけばいいんだろっ ｣





普通にさかたんの家にいくような準備をしている途中でそんなことに気付く。
こんなことなら明日にしてもらえばよかった！それこそほんとに忘年会みたいになってしまうけれど。







｢ …ま、いっか ｣






何か渡されたら、また その後返せば良い。
だって、きっと これからだってそばにいるのだから。



当たり前にそこにいる、ということが とてつもなく嬉しいことだなって思って ニコニコニマニマしちゃう頬をそのままに、私は準備を急いだ。

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