団長は吸血鬼〜第三夜〜

本家と分家 ページ6

「あれ？もう体の方は平気なの？」

そうハンジが話しかけたのは、今まで結界外調査で負傷した傷が深かった為病院に入っていたAだった

「はい、もう平気です。ところでハンジさんが私に聞きたい事とは何でしょうか」

Aはハンジに問いかけたが

「それは俺から説明しよう」

答えはAの天敵であるエルヴィン・スミスだった

「何故ここに？団長殿」

敵意むきだしで問うAに対してのエルヴィンの返答は

「言っただろう？今から俺が説明すると、

話を進めるが

壁の中から超大型の狼男と共にネフェタリア一族であるシーナ・ネフェタリアが見つかったことはもう噂で小耳に挟んだと思うが

問題は、何故“結界が一番強い所にネフェタリア一族の死体があったのか”だ

ピンポイントにだ」

「……私の親は私が物心付く前に亡くなったのでなにも聞いていませんが……シーナ・ネフェタリアは私のひいお婆様だと言う事は知っています」

「詳しく説明してくれるかい？」

ハンジか食いつく

「はい。元々ネフェタリア一族は、“本家”と“分家”に別れていたそうです。

“本家”の血には何やら特別な力が流れているらしくて

“分家”はその血が流れていないだけだと家にあった本には書いてありました」

「特別な力というのが何なのかが解れば……」

「……おそらく


悪魔の声を聞ける能力ではないでしょうか？」

「悪魔の声が聞こえるなんて出来るわけないだろ」

白々しく言うエルヴィン

「以前、ハンジさんが実験用に管理していた猫又の悪魔に話しかけられたり、トロスト区防衛戦で悪魔の声が聞こえました」

「なんだってｪｪｪｪ！？どうしてそんな大事な事を黙っていたんだ！！！！」

「すみません……」

ハンジの剣幕に押され何故か謝るA

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