【銀魂】あまのじゃく隊長【沖田総悟】

＃75　ムカつく二人 ページ25

「なにその拘束(?)された物体」


「ただの人形ですよ」


「いや、めっちゃ動いてるけど
　つーかAじゃね？」




旦那ならバカだからわかんねーと思ってたらバレた

ので盛大に舌打ち




するとAは、


「ん"――ッ!!」


と、必死に声を上げだす




「大丈夫かよ」




旦那が上着を取り、

ガムテープも剥がす


そこで生まれたAのとびきりの笑顔がムカツク




････ただ手錠だけは、俺しか鍵を持っていないので･･･





「外して
　団子食べれないじゃん」


「そこかよ!?」




旦那が見事なツッコミ

俺は平然とした顔で言った




「俺が食わしてやる」




そこでちょうどやってきた団子を一本手に取ると


Aの口元に持ってくる




「ほら食え」




Aは完全にドン引き

怒りのあまり、口元がひきつっている







「カップルみてぇだな、お前ら」


「は？」



これは俺達の重なった声


旦那は微笑をこぼしながら続けた




「今だって、なんか雰囲気いいじゃん？
　手錠かけられてるけど」




「沖田くんもさァ･･･」と言うと

俺にしか聞こえないように、耳元に顔を持ってきた





「はぁあ!?」





そこでささやかれた言葉に、思わず心臓が跳ね上がる


背筋に寒気が走る

冷や汗が伝うのがわかった





「わ、わけわかんねー事言わねぇでくだせェ」


「えぇ？そうかァ？」



ニヤニヤと、完全に状況を楽しんでやがる


コイツ････人の弱点に気づきやがって･･






「ま、とっとと素直になることだな」





ハッハッハ、と伯爵のような笑い声を上げると

ヤツはそのまま帰っていった








「･･･カ、カップル･････?」


Aはそう言って、固まった









　









　









『さっきAを隠したのも、俺から遠ざけるためだろ？』







どうでもいいところで勘がいい野郎も








『嫉妬深ぇなァ』









すげぇ、ムカツク。

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