desire2〜sho〜 ページ39
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紫「今日も弁当、美味かった。ありがと」
「どういたしまして。今日の卵焼き塩辛くなかった??」
紫「え、全然そんなことなかった!いつも通り美味かったで」
ポンポンって頭を撫でれば嬉しそうに微笑む。
この照れ臭そうな笑顔が堪んなく好き。
「なんか、寒くなったね。」
紫「もう11月やもんなー。でも北海道に比べたら楽勝やろ?笑」
「それが、そうでもないなの。笑」
“指先が冷たいんだよね〜”って、両手を擦り合わせる。
紫「手、貸してみ?」
「ん?」
冷え切った彼女の小さな手を包み込む。
紫「めちゃくちゃ冷えてんやな。」
「紫耀君の手、あったかい。」
Aは屈託無く笑ってるけど、俺はすげぇ照れ臭い。
「…寒いから、今日手繋いで帰ってもいい?」
紫「え、あ、うん。もちろん。」
「よかった」
紫「あー…てか、俺は毎日、手繋ぎたいって思っとった。って、変態みたいやな…」
「ふふ…、私もだよ。私も手繋ぎたいなって思ってた。」
やばい、キュンってしたぞ、今。
なんやこれ、初恋かよ。
「紫耀君といると、自分の知らない気持ちがいっぱい出てきて、ドキドキする。」
紫「どういうこと?」
「手繋ぎたいなぁとか、もっと一緒にいたいなぁとか…。どんどん欲張りになってく」
そっか、俺だけやなかったんだ。
もっともっと、っていうどうしようもない気持ち。
紫「俺もおんなじ。」
「そうなの?」
紫「ん。同じ。手繋ぎたいし、学校以外でも会いたいし、…あとは、まぁ、色々…。」
「そっか。笑 嬉しい。」
紫「じゃ、お言葉に甘えて繋がせていただきます!」
「え、笑」
彼女の手を取って、指を絡める。
花火大会の時と違うのは、恋人繋ぎになった事。
「手繋ぐとあったかいね。冬も手袋要らずかも。笑」
紫「俺は手袋がわりかい!笑」
手袋がわりだっていい。
少しでも君に触れられる口実ができるなら。
寒くて嫌だった冬も、今年からは少し好きになれるかもしれないと思った。
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fin
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cosmelove27(プロフ) - このシリーズ大好きなので番外編など書いてほしいです (2019年4月5日 8時) (レス) id: e323144fab (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - もっとたくさん更新してほしいです。この作品大好きです (2018年12月4日 15時) (レス) id: 0543a209ec (このIDを非表示/違反報告)
りりこ(プロフ) - なーなさん» そんなお言葉を頂けるなんて感動です(>_<)ありがとうございます!私もお互いが思い合ってる感じが基本大好きなので、番外編では思いっきりいちゃついてもらおうと思います。^_^笑 (2018年11月25日 18時) (レス) id: e068d8ae83 (このIDを非表示/違反報告)
なーな - 初めまして。このような純愛なラブストーリー、そしてお互いがお互いを好きでたまらないお話が大好きなので、いつも更新楽しみにしてます!紫耀くんのお話で1番くらいに好きなお話です!構成や使う言葉などが素敵だなと思います♪ (2018年11月23日 1時) (レス) id: b7c1e9f834 (このIDを非表示/違反報告)
りりこ(プロフ) - yuraさん» ありがとうございます(^^)凄く嬉しいです!また感想など教えてください! (2018年11月11日 19時) (レス) id: e068d8ae83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りりこ | 作成日時:2018年11月4日 14時