シヴァ神２１→緑谷 ページ23
ヒーロー基礎学。それもレスキュー訓練の時間。
やって来たのは、ヴィランだった。その悪意に圧倒され、僕らは動けない。
皆が混乱し、考察し、先生が指示を飛ばす。そんな中で僕は気付いた。
「紫亜君……？」
彼の様子が、おかしいことに。
こんな事態だ、混乱もするだろう。僕だって現在進行形で混乱中だ。
でも紫亜君は何かが違った。
ある一点を見つめて、瞬きすらしていない。
「紫亜君、大丈夫！？いや大丈夫じゃないんだろうけどあああ違くて……」
「え、紫亜君どうかしたん？」
「麗日さん！何か、紫亜君の様子が変で……！」
麗日さんも彼の異常に気付き、肩を叩いたり声をかけたりしている。
でも紫亜君は一切こっちを見てくれない。
何だ、どうなってる？もしかして敵の個性！？魅了とか洗脳とかか！？
「紫亜君、どうしたっていうんだよ……！」
この声が届いたか否か。それは分からない。
ただ１つ言えるのは、
『………………にい、さん？』
敵の中に、紫亜君のお兄さんがいるってこと。
どうすればいい？と。
だって奴らはヴィランなのだから。
僕らの目の前に、黒い霧状のヴィランが現れる。
「初めまして、我々は敵連合。
せんえつながら…この度ヒーローの巣窟雄英高校に入らせて頂いたのは
平和の象徴オールマイト息絶えて頂きたいと思ってのことでして」
その言葉に、思わず叫びそうになる。オールマイトが狙い！？だからってこんな、いくら何でも無理がある！！
「ああ、それと。紫亜Aと我々敵連合のリーダーを再会させるため、ですね」
！！！やっぱり紫亜君のお兄さんは……ヴィラン……それも、リーダーなのか。
僕らの視線は、霧のヴィランを含めて紫亜君に向けられる。
彼の視線はいまだに宙を……いや、今なら分かる。視線は彼の兄に向いているのだ。
微塵の反応も示さない程に動揺しきっているらしい紫亜君は、瞳孔の開いた瞳でじっと、兄を見つめている。
「紫亜A君」
ヴィランの呼び掛けに、紫亜君がゆっくりと振り向く。
その瞳は驚愕を強く宿していた。
「死柄木弔……貴方の兄が待っています。どうぞ、こちらにいらしてください」
『……兄さん……兄さんのところに、行くの？』
「ええ。久しぶりに話がしたいと言っていましたよ」
そう聞いた瞬間、紫亜君の表情に笑みが広がった。心底嬉しそうな、笑顔。
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グレイス - なんものさん» ありがとうございます！そう言ってくださると本当に嬉しいです！これからも頑張っていくので応援よろしくお願いします！ (2018年4月14日 21時) (
レス) id: 3227562616 (このIDを非表示/違反報告)
なんもの - しょきからよんでたけどここまでのびてまじ嬉しい (2018年4月12日 21時) (レス) id: 54f25622c3 (このIDを非表示/違反報告)
グレイス - ルッカさん» ご指摘ありがとうございます。そうでした！すいません、訂正しますね！ (2018年1月20日 19時) (レス) id: 3227562616 (このIDを非表示/違反報告)
ルッカ - 11話で夢主くんのセリフに『ほんと、問題児が多いこっで』ってあるんですが、多いことで ではないでしょうか？間違ってたらゴメンナサイ。 (2018年1月18日 18時) (レス) id: e083ca4c6c (このIDを非表示/違反報告)
グレイス - プロ(笑)さん» ご指摘ありがとうございます。言われてみれば確かに変でした(笑)また何かあれば指摘お願いします！ (2018年1月16日 18時) (レス) id: 3227562616 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年9月30日 16時
