account5 ページ6
いま、いったい、なにが、おこった？
見ていた。ばっちりと、この目で。スローモーションのように、ゆっくりと見えていた。けれど、脳が理解を拒んでいる。
「......」「..................」
ほっ、と言う声とともにマーブルの手はびゅるりと元に戻った。辺りは物音ひとつもさせず静まり返っている。無駄に明るいマーブルの声だけが場違いのように響く。
「......はいっ！ というわけでね！このように......この世界で死ぬとアナタ達は現実世界でも死んじゃいます」
『現実世界でも』という言葉が妙に引っかかって、さっきのスクリーンを見る。そこには先程の間抜け面の男が、口から血を溢れさせて死んでいる姿が映し出されていた。
「そ・し・て」とマーブルの楽しそうな声。ああ、何だかとてつもなく、嫌な、感じが。
「アナタ達が死ぬと、その『フォロワー』も巻き添えになって不審死するのです〜〜！！！」
スクリーンに広がる赤、紅、あか。
あの男のフォロワーが皆、みんな、口から血を吹いて、
「うわあああ」だとか「いやあああ」だとか「はあああ！？」だとか、さっきまでの静寂が嘘のように煩くなる。心臓が速い。喉が渇く。
マーブルは「はいはいお静かに〜 」なんて宥めようとしているけれど、こんな状況で大人しく、なんて無理だ。
「たった今フォロワー237人と心中した田上崎くん。彼、生前リアアカでこんな『つぶやき』をしていたんですっ」
生前、という言葉に悪意を感じるのは私だけだろうか。彼はさっきまで、貴方が手を出すまで、生きていたではないか。
『マーブルってよく見るとめっちゃダサくね？www』
またもやスクリーンに映る彼のつぶやき。さっきのやつのせいでスクリーンがトラウマになってしまった気がする。
「まったく......信じられませんよね〜〜 ムカついたから殺しちゃいました♪」
確かにこのつぶやきはいかがなものかな、とは思う。リアアカ使ってリアアカのキャラを貶すっていうのもちょっとどうかなって思う。わざわざ言うほどのことかな、とも。
でも、だからってこれだけで殺してしまうなんて。ただの一個人のただのつぶやき。見せしめとはいえ、これだけで、これだけで彼のこの先は絶たれてしまった。
「さて、この世界の基本ルールをご理解いただいたところで......」
嫌だ、身体が、脚が、震える。怖い、こわい。
「いよいよ本題......ゲームの始まりです」
......やっぱり2人の言う通り、もう少し暖かい服にするべきだった。
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逢魔 緋華(プロフ) - 甘納豆さん» ありがとうございます！更新は遅いながらも頑張っていきたいと思っていますので、どうか気長に待っていただけたら幸いです。 (2019年7月31日 11時) (
レス) id: 5fd8b5d5b4 (このIDを非表示/違反報告)
甘納豆(プロフ) - リアアカ大好きです！自分のペースで更新頑張ってください！！楽しみに待ってます！！ (2019年7月25日 22時) (レス) id: a4b65807ec (このIDを非表示/違反報告)
廻漆紅華(プロフ) - ネアレ殿さん» そうなんですか！親近感持っていただけて嬉しいです。更新は気長に待っていただけたらと。コメントありがとうございました！ (2017年6月17日 11時) (レス) id: 48c7448fe5 (このIDを非表示/違反報告)
廻漆紅華(プロフ) - ゆづちーさん» レス遅れてすみません。最近あまり更新できていないのが申し訳ないです。気長に待っていただけたらと思います。コメントありがとうございました！ (2017年6月17日 11時) (レス) id: 48c7448fe5 (このIDを非表示/違反報告)
ネアレ殿(プロフ) - 僕の誕生日が実は10月18日なのでなんか親近感湧きます！とてもいい作品ですね...更新頑張って下さい！ (2017年5月28日 15時) (レス) id: 342531051b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：逢魔 緋華 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kurenainoh2/
作成日時：2016年1月17日 12時
