海上の旅路 ページ3
「全く……何なのだ!此の俺様が烏天狗の御遣いなど…………」
其処まで言いかけてから、まるで其の発言を打ち消す様に首を横に降った。
「いや、しかしまさかあの暴れ大蛇を見つけるとは………………」
少し烏天狗に感心してしまった自分を詰りながら、風の如く、目にも止まらぬ速さで閻魔宮殿に一直線に向かう。
次第に広がる海の潮の香りを肺いっぱいに吸い込むと、未だ未だ続く水平線の彼方の大陸が早く見えることを祈って飛び続けた。
そういえば閻魔大王とは一体どんな姿をしているのだろうか。
何時か絵巻で見た真っ赤な忿怒の形相が脳裏に浮かぶ。
もし本当に怒りっぽい大王だとしたら………などと、自分でもらしくない事を取り留めなく考えているうちに、疲労困憊しながらも何とか王宮のある大陸に到着した。
其処は桃源郷と言うに相応しい場所だった。
快い気温に、振り返れば青々と広がる海。
茂った草木の間で咲き誇る花々の香りに甲高い鳳凰の独唱。
正に其処はシャングリラ。王に見護られた地上の楽園。
自分の居る世界がディストピアとでも言いたげに、尚も自分に気付いてない様な朧げな雰囲気を醸し出している。
此の丘の向こうに聳え立つ摩天楼が閻魔宮殿なのだろうか。
濃霧が立ち込めていて上手く視認することは出来ないが、あの中華風な紅の外壁に立派な出で立ちは確かに王宮の其れだ。
少し足取りを早め真っ直ぐにあの摩天楼に向かうことにした。
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作者名:咲羅 | 作成日時:2018年4月28日 2時