協力を求め ページ2
ハア、ハア
此処は何処だろうか。
我武者羅に飛び続けていた為か、北か南か。
其れすらも判らなくなってしまっていた。
やがて飛ぶ力すらも底をつき、地に落ちてしまった。
見渡す限り一面の緑。
獣道すらも見つからない未開の地。
閻魔宮殿の場所は分かっており、上空から見た景色を頼りに東西南北を把握することも出来たが、地を歩くのに不慣れな己には徒歩で彼処へ向かうのは至難だった。
「おい、なに地べた這い蹲ってるんだ?お前らしくないな。」
突如、頭の上から声が聞こえた。
上を見上げると、僕のライバル、天狗が嘲笑する様な眼差しを此方に向けている。
ムカムカと腹立たしさが芽生えてきたが、今はそんな事よりもずっと重要な役目を果たさなければいけないんだ。
「天狗………お願い、力を貸して………………閻魔様の元へ連れてって!」
途端、天狗はあからさまにギョッとした。
本当はこんな奴に頼み事を言うのは癪だが仕方がない。
「ハァ、しょうがない。こんなボロボロの体で彼処まで行くのは無理があるだろう。俺様が代わりに行ってきてやる。今のお前と競り合っても何も面白くないからな。」
ぽりぽりと困ったとでも言うように顳顬を掻く天狗に、申し訳のない気持ちすら芽生える。
「ありがと…………。」
「それで、伝えたい事とは何だ?」
「実は………………………」
いつでも僕は無力だ。
目の敵にしてる奴にも呆れられて、藁にもすがる思いでこんなに涙を流して頼み込んじゃって。
でも初めて、プライドなんて捨てて行動出来た気がする。
大事が起きぬことを切に願って、飛び去る天狗を仰ぎ見た。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:咲羅 | 作成日時:2018年4月28日 2時