跡部が出会ったのは氷の力を持つ妖狐男主 (ページ7)

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血と快楽ページ7

貴「…分かった。じゃあ、今もらってもいいか?」

跡「…あぁ、もちろんだ」

貴「どこなら傷ついても平気だ?」

跡「どこでもいい、お前が食いつきたいところに食い付け」

俺は言われた通り一番おいしい首に恐る恐るも、噛みついた

俺の鋭い犬歯が刺さり肉が裂ける感覚が伝わる

少し肩を揺らし、痛さに耐える声を漏らした跡部

俺は裂けた肉から染み出てくる血を飲む。跡部の血はどこか甘い…

量はそんなに必要ではないので少し飲んでから口を離すと

跡「っ!?なんだ、これ…」

跡部が自分を抱き込み、震えだした

貴「まさか跡部、説明書読まずに俺に血吸われたのか?」

跡「どういう、こと、だ…」

貴「妖孤に直接血を吸われると副作用みたいなもので、人間は快楽を求めるんだ」

跡部は目を見開き真っ赤な顔で俺を見た

目まで潤んできて、呼吸もあらい。
辛そうに肩を上下する跡部を見ているこっちも辛い

どうすればいい?

今までは注射器とか言うので抜かれた後のを飲んでいたからこの状況は初めてだ

ドクッ＿＿

え?なんだ…、いきなり心臓が…

苦しい、体が燃え上がるみたいだ…!
とにかく母さんに連絡してみなくちゃ…

俺は着物の懐から妖鏡を出しそれを覗き母さんを呼ぶ

少しして鏡の向こうに映った母さんは俺を見て目を見開いた

貴母「A!!どうしたの!?」

貴「母さん契約者、見つけたんだけど、その人の血、吸ったら体が熱くなって
俺どうなっちゃったんだよ…?」

貴母「直接吸ったの!?」

貴「そうだけど?」

貴母「貴方、契約者の方は大丈夫なの?!」

貴「ハッキリ言ってどっちもだめだ…」

それを聞いた母さんは頭を抱えるように呆れた顔になり溜息を吐いた後

貴母「それは契約者の命令?」

貴「そう」

貴母「なら仕方ないわね…A、お前は今変異しようとしているのよ」

貴「変異?」

変異って人間の力を借りる時のだろ?何で血を吸って変異すんだよ

貴母「一番最初の変異は契約者の血が必要なの。そしてあなたは血を飲み変異しようとしてる」

貴「マジかよ…っ!」

貴母「少し辛いかもしれないけど最初だけよ。
次からの変異は人間に化けるみたいに自然にできるようになるわ。

あと…」