契約 ページ5
貴「本当か!?」
跡「あぁ、悪霊退治なんて面白そうじゃねぇか」
貴「そうと決まれば、契約の呪文だ。痛くないから安心して俺に合わせればいい」
跡「分かった」
俺は膝まづき跡部の手を取り、その甲に1つ口づけを落とした
そして立ち上がり、今度は口づけた手のひらと自分の手のひらを合わせる
そして呪文を唱え始めると、下の方から風が起きて俺らを包んだ
貴「我、妖孤はこの主に服従を誓い、古来より悪しき力を無と化す運命を辿り行く。
今ここに契約を結ぶ。主の名、跡部景吾。」
跡部の名を口にしたとたん、風が強くなった
ふと跡部の鎖骨あたりを見れば、そこには水色に光る契約の紋章
それと同じ紋章が、俺の手の甲でも光りだした
俺がお前の物になり、お前が俺の物になった証…
貴「いざ、契約の時…」
そう呟き、唇を噛み血を出す
そして跡部のそれに自分を重ねる
跡部は目を見開いた。さっき出た血を跡部の口に送り込むよう舌を入れる
唇を離すと風はゆっくりと止んだ
その時、跡部がその場に崩れた
跡「っ!…てめぇ痛くねぇんじゃ、なかったのか、よ…っ」
貴「確かに痛くないが、少し苦しい。
俺の血でお前の力を引き出すために体が急激に変化しているからな」
跡「ちっ…っ!」
貴「もうすぐ収まる」
そういった矢先、跡部の顔から苦しさは消え、呼吸も整ってきた
貴「もう大丈夫か?」
跡「あぁ。」
貴「じゃあ、詳しいことはこの契約＆説明書に書いてあるから」
跡「は?」
貴「え?」
跡「説明書なんかあるのか?お前、ロボットみたいだな…」
貴「まぁ、契約した主(あるじ)には俺たちのこととかいろいろ
分かっててもらわないといけないからな」
跡「…ほ〜う。いろいろあるんだな」
貴「あぁ、あとでじっくり目を通しておいてくれ」
俺は、倒れた奴らに近づきながら人間の姿に化けると
片腕を上げ跡部を肩越しに振りかえり
貴「俺とのことは他言無用で」
といい、横に軽く振るまた波動が起き次々に倒れていた奴らが目を覚ます
宍「あ、れ。俺ら何でコートで寝てんだ?」
その後、起きた皆に適当に理由をつけ、納得させた
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作者名：青ノ輝石 | 作成日時：2014年10月18日 14時
