妖孤 ページ4
こいつ、人間にしては強いほうだな…
この匂い…氷の力だ。
宍「ちげぇよ跡部、お前に客だ。多分」
日「なんですかそれ…」
いつの間にか増えてる…
跡「客だと?」
跡部とかいう奴は俺に視線を向ける
力強い青い瞳。気に入った…
貴「お前、跡部っていうの?俺と一緒に来てくんない?」
跡「誰にもの言ってんだ。俺様は他人の指図は受けねぇ」
この強気な性格もなかなかいいじゃんか。
意地でも契約してやる
貴「じゃあ、しょうがねぇ。少々荒っぽいが…」
俺が片腕を持ち上げ軽く横に一振りする。
その瞬間波動が生まれ、波動に触れたものがその場に崩れる
もちろん跡部以外
跡「なっ!?おい、てめぇ何しやがった!!?」
貴「少し眠ってもらってるだけだ。で、跡部。いきなりなんだけど、俺と契約しろよ」
跡「は?契約??意味わかんねぇよ」
貴「じゃあ、俺の本当の姿見たらいいのかな?」
俺はそういい、瞳を閉じる。
そして、風の渦のようなものに体を包まれた
どんどん体が解放されていく感覚が分かる。
風の渦がはじけるように散った
目の前の跡部は、目を見開いてこちらを見ている
跡「お前は一体…」
貴「妖狐。人間界で言う化け狐だ」
跡「妖狐?そんなの空想の生き物だろ?」
貴「いや、俺たち妖怪は人間の空想と思われがちだが、実際に存在する奴らだっている」
跡「…信じがたいが、この状況じゃ信じるしかねえか…
で、その妖孤が俺様に何の用だ」
貴「さっきも言った通り、俺と契約を結んで悪霊退治をしてほしいんだ」
跡「悪霊?」
腕を組みながら跡部は首をかしげた
貴「そう。俺らは人間を食うと言われているがそれは少し違くて、
悪霊に取り付かれた人間の中から悪霊を引っ張りだしているんだ」
跡「つまり、お前ら妖狐が悪霊を引っ張り出してるところを人間を食っているように見られたってわけか」
貴「そうだ。その悪霊たちを俺らは昔から駆除しているんだ。
そのためには、本来の力を引き出す必要がある」
跡「本来の能力を引き出すために人間と契約するわけ、か」
貴「お前は、物分かりがいいんだな。で、契約してくれるのか?」
跡部は少し考えるそぶりを見せ、俺の目を見つめると
跡「いいだろう」
と、静かに言った
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作者名：青ノ輝石 | 作成日時：2014年10月18日 14時
