401、クラリオくんマニア ページ5
その後、ロッカールームに戻りスペイン対アメリカの試合結果の情報を待った。
日本の順位はその結果に委ねられているが、オリオンが日本を落とそうと動く可能性は大きい。一同は気が気でなかった。
そこへ、先に結果を知ったつくし達が入ってくる。
「なんと、日本の決勝トーナメント進出が決まりました！」
「……！」
周りが「うそ？」「本当に？」と半信半疑でざわつく中、Aは静かに胸が高鳴っていた。
「みんなよくやったね、おめでとう」
そう析谷が言ったのを境に、「やったーーー！」とロッカールーム内が歓喜に沸いた。
「じゃあスペインは…！」
「もちろん、勝ったよ」
析谷からの朗報に、Aは花が咲いたように笑顔になった。
クラリオさんたち、勝ったんだ…！
「クラリオさん…」
信じてた。でも…
やっぱり、クラリオさんはすごい。
「良かったな、A！」
「はい！」
析谷が爽やかな笑みをAに向ける。
Aもそれに負けないくらいの笑顔で応えた。
「Aさんが先程言っていた通りになりましたね。流石、クラリオくんマニアですね〜」
クラリオの話になったことで趙金雲はからかうようにニヤニヤとAを見てくる。
「いえいえ私なぞまだまだヒヨッコで」
Aにとっては褒め言葉以外の何者でもなかったが。
その隣からクスリと笑う声が聞こえてきた。
「…何だよクラリオマニアって」
水を差したのはタツヤだった。
呆れたように眉を下げてはいるが、その顔は楽しそうだった。
いつぶりだろう、こんな近くでタツヤの笑顔を見るのは。
「あはは…まあ私も初めて聞いた言葉だけど」
Aも笑って返す。
「やったね、A。俺たちにもまだ優勝の可能性が残されてるんだ」
「うん、本当に良かった！」
誰かと優勝に近づけたことを再び喜べる日が来て、Aは嬉しくなった。
タツヤと仲直りできたこと、優勝の可能性、それにクラリオ達の勝利。良いこと続きで喜びもひとしお。
(クラリオさん…ありがとう)
クラリオさんたちが勝利したのは私たちのためってだけじゃないだろうけど、会ってお礼が言いたくてたまらない。
次会えるのはいつだろう。
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紅葉 - あああさん» コメントありがとうございます！更新及び返信が遅くなり大変申し訳ございません。亀更新になるとは思いますがこれからも頑張ります！ (2020年3月3日 3時) (
レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
あああ - 何度も読み返ししてます！！紅葉さんの作る話が面白くてすごく続きが気になります！このシリーズが好きで毎日チェックしてます笑ヒロトが特に好きなので出てくる度にうぉぉおってなります更新いつまでも待ってます！！無理せず更新頑張ってください！応援してます (2020年2月11日 20時) (レス) id: de8812076d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉 | 作成日時：2019年12月4日 0時
