403、明日人の行方 ページ7
「稲森くんのことなら心配はいらないと思いますがね。ルースくんだって彼の無事を保証してくれていたわけですし」
と趙金雲。
Aは早速紙に書いてある番号を携帯に打っている。
「そうは言っても今頃どこで何しているか気になるじゃないですか」
「まあいいでしょう。ルースくんもAさんから連絡が来るのを楽しみにしていると思いますしね」
携帯を耳に当てると、コール音が2回も鳴らないうちにガチャリと音がした。
『はい』
ルースくんの声だ。
「もしもしルースくん！？私、私！」
『オレオレ詐欺なら通報しますけど』
「ごめんAです！通報しないで！！」
Aが焦って言うと、画面越しに小さく笑い声が聞こえた。
『冗談。声ですぐに分かったよ。早速かけてくれたんだね。君達の監督に教えて良かった』
悪い冗談である。
「さっきはごめんね、急に居なくなって」
『それは良いけど…もしかしてあの赤い髪の選手、Aの恋人？』
「ばっ……違うけど」
赤い髪の選手、それは確実にタツヤのことだろう。
しかし何故そういう発想になるんだ。
『そうなんだ、ごめん。てっきりそうかと思って』
てっきりって…どこからそう見えたのかな。
『それで、それを謝るためにわざわざかけてくれたの？』
「それもあるけど…明日人の行方が気になってさ」
『ああ、まだ言ってなかったね。彼なら元々オリオン財団の中に閉じ込められていたんだ』
恐れていた通り、オリオン財団の手によって明日人に刻印が刻まれそうになったらしい。
でもそうなる前に新条さんが明日人を連れ出してくれて、今は違うところにいるはずだという。
「新条さんが…」
…いやいやっ！今気にするべきはそこじゃない。
「違うところって？」
『さあ…そこまでは僕にも。でも今も新条さんと一緒にいるはずだから、安心して良いと思うよ。すぐに君達の元に帰って来るだろう』
「そう…なら良いんだけど」
やはり新条さんは信じてもいい人なのだろうか。ルースくんがここまで言うんだから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 63人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅葉 - あああさん» コメントありがとうございます！更新及び返信が遅くなり大変申し訳ございません。亀更新になるとは思いますがこれからも頑張ります！ (2020年3月3日 3時) (
レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
あああ - 何度も読み返ししてます！！紅葉さんの作る話が面白くてすごく続きが気になります！このシリーズが好きで毎日チェックしてます笑ヒロトが特に好きなので出てくる度にうぉぉおってなります更新いつまでも待ってます！！無理せず更新頑張ってください！応援してます (2020年2月11日 20時) (レス) id: de8812076d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅葉 | 作成日時：2019年12月4日 0時
