386、洗脳 ページ40
後半が始まっても、Aは目の前の明日人の一件が信じられず、呆然としていた。
「明日人！」
そんな時、氷浦たちが明日人の名を呼ぶ。
「こんなのってないよ！またみんなでサッカーがしたくて、必死に頑張ってきたのに…明日人！」
「お前は理由もなく裏切る奴じゃない。何があったんだ、明日人！」
「何か言ってくれ、明日人！」
伊那国島での仲間たちが口々に呼びかけると、アースは急に頭を抱え出した。
「明日人…！？」
弱々しくボールを外に蹴り出し、苦しそうにうずくまるアース。まるで何かと戦っているように。
明日人はオリオンに洗脳されたのかもしれない。そう野坂や一星が推測する。
「だったら俺たちで、明日人を目覚めさせるんだ！」
と氷浦。今Aたちが明日人の為にできることは、それしかない。
Aもいつまでも嘆いているより、今自分に何ができるかを考えることにした。
「待ってくれ、明日人！」
「俺たちの声を聞いてくれ！」
その氷浦たちの声を耳にした途端、アースは再び頭を抱え始めた。
「明日人！大丈夫！？」
「のりかさん！キーパーが持ち場を離れちゃダメだ！」
のりかが駆け寄ろうとすると、タツヤがそれを止める。
「みんな、今は試合に集中しよう！」
タツヤが落ち着かせようとするが、伊那国イレブンの動揺がチーム全体に広がっている。この状況を打開するべく風丸が野坂にパスを出す。
「一星君、突破口を切り開くよ！」
野坂と一星が上がっていく。その時再びロシアイレブンバンドに指令が入った。
一星の足元にイレブンバンドからヌルヌルした液体が噴射され、転倒してしまう。
「一星君っ…！」
そこへ今度は別の選手がイレブンバンドから針を飛ばすが、間一髪一星がそれを避ける。
危険は免れて、冷や汗を流しながらも胸を撫で下ろす。
だが今度は野坂がロシア側に囲まれた。
アースは苦しみを紛らわすように、叫びながらそこに突進していく。
アースが野坂に向けてイレブンバンドから電撃を当てた瞬間、野坂は倒れ込んでしまった。
「野坂さん！」
「うそ…だろ！？」
明日人が誰よりもサッカーを愛していることを知っているからこそ、一同はアースの卑劣なプレイに絶句した。
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飛鳥 - いちいちパスワード認証がでるのですか？なぜですか？ (2020年3月25日 22時) (
レス) id: 5955d179f7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 沙希子さん» あたたかいコメントありがとうございます！最近更新が遅れ気味で大変申し訳ございません。最終回に向けてこれからも更新を頑張っていくつもりですので楽しんでいただけると幸いです。 (2019年11月17日 10時) (レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
沙希子(プロフ) - 更新焦らず頑張ってください!続き凄く気になります。 (2019年11月17日 6時) (レス) id: 03fe093666 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - そそそさん» コメントありがとうございます！1番ですか！？とても嬉しいです！ありがとうございます！！更新が大幅に遅れてしまい大変申し訳ございません。これからも頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年10月23日 18時) (レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
そそそ(プロフ) - 今まで見たイナアレ小説の中で1番おもしろいです。更新楽しみにしています！ (2019年10月23日 10時) (レス) id: 924231b153 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉 | 作成日時：2019年9月29日 21時
