305、軍人 ページ9
ミニゲームが終わっても、両者は満足そうに笑っていた。
「改めて分かった！お前たち、すげー強くなった！」
「円堂たちもな！」
拳を合わせる円堂と一之瀬。その様子からは、戦友同士の信頼関係というものがよく伝わってくる。
「昔と変わらないんだな。円堂さんと一之瀬さんの絆は」と野坂。
その時、ヘリがこちらに向かってくる音が聞こえてきた。
「…何だ？」
空には3機のヘリコプターが飛んでいる。
それらのヘリコプターから迷彩服を身にまとった者たちが降りてきた。
これから何か嫌なことが起きることは明確だ。
軍人のような者たちはフィールドに降り立つと真ん中に道を開けるように整列し始める。
「何だ君たちは！」
アメリカチームの監督が前に出ると、真ん中の道を一際大きな人物が歩いてきた。迷彩服を剥がせば、制服を着た男が現れる。
その厳つい顔をした男の迫力に、Aたちはたじろいでしまう。
男が手を動かし何か合図を送ると、監督が軍人のうちの二人から拘束され、自由を奪われた。
「監督！」
「動くな！」マークが監督の元へ駆け寄ろうとすると、指揮官のような男が声を出した。
「アメリカ代表監督マック・スクライド。お前にはチームの運営費を私的に流用した特別背任の容疑がかけられている」
「何だと？私はそんなことはしていない！」監督は主張する。
「もしもそれが本当なら、いずれ潔白が証明され、拘束が解かれることになる。少なくとも数ヶ月はかかるだろうがな」
「何だと！？今が一番大事な時なんだぞ！」
納得いかないとマークが声を荒げる。
数ヶ月なんて待っていられないのも当然だ。日本との試合まですぐそこなのだから。
男が再び手で合図を出すと、監督は軍人たちに連行されて行った。
それをマークが止めようとするが、軍人の一人から押し退けられ、倒れ込んでしまった。
力ずくでは敵わない相手だということが分かる。
「代表諸君、無駄な抵抗はやめることだ。今この時を持ってマック・スクライドは監督を解任。この私、バハート・デスコムが司令官となる」
(何で急にそんなことに…！？)
アメリカチームの監督が悪いことをしたとはとても考えられないのに。
事態は、自分たちの知らない間にとんでもないことになっていたようだ。
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紅葉(プロフ) - 夜空さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただいてとても嬉しいです！これからも更新頑張ります！ (2019年9月29日 11時) (
レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - とても面白くて新しい更新を楽しみにしてます！タツヤの恋も応援したい！ヒロトの恋も応援したい！どうなるの〜汗 (2019年9月29日 2時) (レス) id: d246f2b775 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - ドルチェさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！これからも更新頑張ります！！ (2019年9月23日 12時) (レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
ドルチェ - 紅葉さん,いつも楽しみにしてます！これからも拝読させて頂きます！頑張ってください！ (2019年9月23日 12時) (レス) id: 697128a6e4 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます！アツヤの登場でさまざまな人間関係が大きく変わっていく、ということをテーマに書いていく予定ですので、楽しんでいただけると幸いです。これからも頑張ります！ (2019年9月14日 8時) (レス) id: bcd97f376b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉 | 作成日時：2019年9月8日 22時
