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053:信じたくない気持ち ページ4

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光 side









「ごめんね、大ちゃんやっぱりさっき山田くんと会ったこと覚えてなさそう…」





また眠ってしまった大ちゃんを残して、待合室でずっと待っていてくれてた山田くんのところに行く。






「そうですか……」





暗い顔で俯き、リュックの紐を弄る彼の隣に腰掛ける。















「怪我自体は大したことなかったよ。ただ、病気が進行しててね……

大ちゃんから病気のこと聞いたの?」








「…………はい、全部聞きました。どうして学校もサッカーも辞めちゃうのかも……。正直、まだ理解が追いついてないです……あと何日かで大ちゃんの記憶が何もかもなくなって…………それで………………」






「……すみません、もう帰ります」





口にしかけた言葉を呑み込んで立ち上がり、リュックを背負い直して足早に立ち去ろうとする彼を慌てて引き止める。







「今日あったこととかさ、今までの山田くんとの思い出とか、大ちゃんが覚えてないなら山田くんが教えてあげてよ。

今後のことも考えて、入院してもらうことになったから……山田くんが来てくれると嬉しいと思うな、、」








山田くんは何も言わずにぺこりと俺に会釈した。





今は突然の話に動揺してたけど、彼ならきっと大ちゃんの支えになってくれるはず。









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作者名:* 白 雪 | 作成日時:2023年4月13日 0時

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